日本文化の入り口マガジン和樂web
12月9日(木)
考えれば考えるほど、人を愛すること以上に芸術的なものはないということに気づく(ゴッホ)
日本文化の入り口マガジン 和樂web
日本文化の入り口マガジン 和樂web
12月9日(木)

考えれば考えるほど、人を愛すること以上に芸術的なものはないということに気づく(ゴッホ)

読み物
Culture
2021.06.07

光源氏とはどんな人?本名は?『源氏物語』主人公の華麗なるプロフィールを3分で紹介

この記事を書いた人

平安時代に紫式部が書いた『源氏物語(げんじものがたり)』の主人公・光源氏(ひかるげんじ)の詳しいプロフィールを紹介! 意外な一面を知ったら、光源氏を見る目が変わるかも!?

光源氏の両親と誕生ストーリー

父:桐壺帝(天皇)
母:桐壺更衣(とびきりの美女、身分はそこまで高くなかった)

『源氏物語』の舞台は、華麗なる王朝文化が花開いた平安時代。平安文化を担っていたのは、当時の皇族や貴族たちでした。そのトップに君臨するのが天皇。光源氏は天皇の息子なので、身分の高さは桁違い、雲の上の存在です。

御簾に隠れているのが桐壺帝。抱かれているのが光源氏 『源氏物語五十四帖 桐壷』広重 国立国会図書館デジタルコレクションより

当時の天皇には何人もの妻がいて、妻の身分によって子どもの身分も左右されました。光源氏の母はそこまで身分が高くはなかったものの、その美貌から桐壺帝に愛され光源氏を生みました。しかし、他の妻たちから嫉妬による嫌がらせを受け、心身を病み、幼い光源氏を残して亡くなってしまいます。

▼光源氏の母・祖母に関する記事はこちら
幼い光源氏を残してこの世を去った、母と祖母。孤独に戦った2人の無念

「光源氏」は本名じゃない。あだ名みたいなもの

光=苗字、源氏=名前? 実は違うんです!「じゃぁ一体何なの?」ということを紹介します。

「源」は天皇からもらった姓

「光源氏」という呼び名は、本名ではありません。光源氏はさまざまな理由により、臣籍降下(しんせきこうか、皇族の身分を離れ臣下に下ること)します。その際に「源(みなもと)」という姓を賜りました。これが「源氏」と呼ばれる理由です。

「光」はキラキラしているから

光源氏の「光」は、彼が幼い頃から輝くように美しかったためについた、いわゆる「あだ名」のようなものです。つまり光源氏という呼び方を現代に例えるなら「イケメン高木さん」みたいな感じでしょうか。

幼い頃から光り輝くように美しかった。画像左上の子どもが光源氏 『源氏五十四帖 一 桐壷』月耕 国立国会図書館デジタルコレクションより

平安貴族はあまり名前を教えない

「じゃぁ、一体光源氏の本名は何なの!?」と気になるかもしれませんが、本名はわかりません。平安時代、本名は非常にプライベートなものであまり人に教えなかったのです。男性はその時に就いている役職で呼ばれることが多く、光源氏のライバル「頭中将(とうのちゅうじょう)」も、役職の名前です。今でも「社長」とか「部長」とか呼びますよね。その感覚に近いかもしれません。

▼頭中将に関する記事はこちら!
イケメンでスーパーエリート!なのに光源氏のワンランク下の男「頭中将」ってどんな人?

光源氏の女性関係と子ども

光源氏を語る上で外せない、華やかな女性関係をみていきましょう!

正妻たち

プレイボーイとして有名な光源氏。関係を持った女性は星の数ほど……。そんな彼の正妻はどのような面々だったのでしょう?

葵の上

葵の上(あおいのうえ)は、光源氏が最初に結婚した女性。ライバル・頭中将の妹です。
出産により亡くなってしまいましたが、当時光源氏が交際していた六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)という女性が生霊となって殺した、ということになっています。

▼六条御息所に関する記事はこちら!
愛に溺れた美女・六条御息所の苦しみとは。生霊として彷徨い出るまでの葛藤

六条御息所と光源氏 『源氏五十四帖 十 榊』月耕 国立国会図書館デジタルコレクションより

紫の上

光源氏最愛の妻として描かれる紫の上(むらさきのうえ)。光源氏が恋焦がれる義理の母、藤壺(ふじつぼ)の姪です。正式な結婚ではなかったものの、正妻格として世間から認められていました。『いいね!光源氏くん し~ずん2』でも、紫の上が登場しますね。

少女時代に半ば連れ去るように引き取ったことが、世間で「光源氏は少女趣味なのではないか」と言われるゆえんです。しかし、紫の上と光源氏には、深~い「ゆかり」があったのです。詳細は以下の記事で!

▼『若紫(わかむらさき)』の記事を読むと、光源氏と紫の上の関係がよくわかります
父の妻と関係を持ったって…源氏物語『若紫』に描かれた、禁断の恋愛と「紫」の謎

幼い紫の上を垣間見る光源氏 『源氏五十四帖 五 若紫』月耕 国立国会図書館デジタルコレクションより

女三宮

女三宮(おんなさんのみや)は、光源氏が晩年にさしかかったころに迎えた、25歳年下の女性。光源氏の異母兄・朱雀院(すざくいん、元天皇)の娘です。天皇の娘は内親王と呼ばれ、非常に高貴な身分。光源氏の正妻とみなされていた紫の上は、この上なく高貴な身分の女三宮に、正妻の座を奪われたかたちになりました。

▼女三宮との結婚で、光源氏と紫の上の関係はどうなったのか。詳細はこちら!
あの「光源氏」は暗い晩年を送っていた。愛欲にまみれた中年男が、妻の愛を失う日

右の女性が女三宮。その姿を見つめるのが、後に女三宮と不倫関係に陥る男性・柏木 メトロポリタン美術館蔵

交際していた女性(男性も?)たち

正妻のほかに、交際していた女性は数知れず。中には人妻・不細工な女性・おばあちゃんなども! 男の子と関係があったことを伺わせるシーンも『源氏物語』にみられます。

▼光源氏の女性遍歴に関する記事はこちら!
「俺のストライクゾーンは宇宙だ」光源氏が口説いたワケアリな女性たち

光源氏の子どもは何人?

光源氏には子どもが6人います。その中には実子、養女のほか、あってはならない不倫の末に生まれた子も……。詳しくは以下の記事でご紹介しています。

不倫の末に生まれた子も。光源氏の光と陰を背負う、6人の子どもたち【源氏物語】

失脚したこともあるけれど、イケメンで何でもできる男

原作の漫画やドラマ『いいね!光源氏くん』では、なんだかちょっと親しみやすい存在の「光くん」。千葉雄大さんのイケメンっぷりと相まって、誰からも愛されるキャラクター♡ 私はこのドラマで、千葉雄大さんの大ファンになりました。

紫式部のしるした『源氏物語』では、光源氏は文武両道の完璧美男子として描かれています。音楽・絵画・書・踊り・蹴鞠など全てに精通していて、センスも抜群。一時失脚したこともありましたが、最終的には天皇に並ぶ位まで出世するほどのエリート! しかも“平安のビバリーヒルズ”なる「六条院」という大豪邸を建てるほどのお金持ちなんですよ。

そんな男を射止めた沙織殿、うらやましい~~!!! 私の家にも間違って入ってこないかな~。

▼筆者おすすめ原作漫画
いいね!光源氏くん (FEEL COMICS swing)

▼『源氏物語』全編のあらすじはこちら
源氏物語あらすじ全まとめ。現代語訳や原文を読む前におさらい

アイキャッチ画像:失脚し須磨で暮らす光源氏 『源氏五十四帖 十二 須磨』 国立国会図書館デジタルコレクションより

書いた人

大学で源氏物語を専攻していた。が、この話をしても「へーそうなんだ」以上の会話が生まれたことはないので、わざわざ誰かに話すことはない。学生時代は茶道や華道、歌舞伎などの日本文化を楽しんでいたものの、子育てに追われる今残ったのは小さな茶箱のみ。旅行によく出かけ、好きな場所は海辺のリゾート地。