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「茶味がある」ってどういうこと?
ブレンドごとにカップ&ソーサーまで特注!
京都に古くから続く珈琲店のカップには分厚くて寸胴という共通点があります。その理由をイノダコーヒに18年勤務したのち開業した「市川屋珈琲」の市川陽介さんは知っていました。
「長い時間おしゃべりしていても冷めない配慮だと聞いています」。
そんな市川さんだから、自身の店を始めるにあたり看板の市川屋ブレンドには寸胴の形を選びました。しかも清水焼であつらえて!
「父親も兄も清水焼の作家なので、家族に頼むほうが話が早い(笑)。若いお客様には、これをきっかけに工芸に親しんでもらえたら」。
唇のあたりを考慮して、陶器の生地は薄めにし、中に厚みをつけて冷めにくい工夫も。ブレンド3種の味に合わせてカップも3つ。層の厚い京都の喫茶店の中でもこんなもてなしはなかった。その気概に拍手を!
底が厚く冷めにくい。市川屋ブレンド用のカップ&ソーサー
繊細な香りが華開くデザイン。青磁ブレンド用のカップ&ソーサー
深煎り用のデミタス形。馬町ブレンド用のカップ&ソーサー
市川屋ブレンド・青磁ブレンド各500円、馬町ブレンド530円。お代わりコーヒーは1杯250円(すべて税込)で提供。
店舗情報
市川屋珈琲(いちかわやこーひー)
住所:京都府京都市東山区渋谷通東大路西入鐘鋳町396-2
電話:075-748-1354
営業時間:8時~17時
休み:火曜、第2・第4水曜
公式サイト:https://ichikawaya.thebase.in/
撮影/石井宏明 構成/藤田 優
※本記事は雑誌『和樂(2021年4・5月号)』の転載です。掲載商品は税込価格です。営業日や営業時間等変更の可能性がありますので、お出かけの際は最新情報をご確認ください。