「天下三名槍」とは?
「天下三名槍」とは、「日本号(にほんごう/ひのもとごう)」「御手杵(おてぎね)」「蜻蛉切(とんぼきり)」の3本の槍を指します。
江戸時代に「西の日本号、東の御手杵」と称されていたものに、後に「蜻蛉切」が加わって、明治時代に成立しました。
日本号(にほんごう/ひのもとごう)
日本号は、刃長が2尺6寸1分半(約79.24センチ)という、大ぶりな「大身槍(おおみやり)」です。
正親町天皇(おおぎまちてんのう)の時代に、天皇家から室町幕府最後の将軍・足利義昭(あしかがよしあき)へ下賜され、その後、織田信長・豊臣秀吉・福島正則(ふくしままさのり)・母里友信(もりとものぶ/ぼりとものぶ。太兵衛とも)へと受け継がれました。民謡『黒田節』の題材にもなった名槍です。
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御手杵(おてぎね)
全長約3.8mという長大さを誇った「大身槍」です。
下総(しもうさ。現在の茨城県)の大名だった結城家17代当主・晴朝(はるとも)が、駿河(するが。現在の静岡県)の五条義助に作らせたもので、代々子孫に受け継がれましたが、太平洋戦争の際、東京大空襲に巻き込まれ焼失してしまいました。
現在では「レプリカ」が数点作られています。
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蜻蛉切(とんぼきり)
蜻蛉切は、笹の葉のような形をした「大笹穂槍(おおささほやり)」で、姿も彫刻も非常に美しく、現在でも人気の高い槍です。
徳川四天王にも数えられている本多忠勝が愛用しました。
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天下三名槍のひとつ、蜻蛉切。槍の名手・本多忠勝が愛用した武器の特徴とは
アイキャッチ画像:「槍 銘奥州白川臣手柄山正繁/享和元年二月日」出典:ColBase (https://colbase.nich.go.jp)より加工利用 ※「天下三名槍」との関連はありません

