国宝『北野天神縁起絵巻(承久本)』の全貌はこちら
稲妻が殿上人に直撃!

史上初の全巻全場面公開! 迫力の大画面を存分に
雷神となった菅原道真(すがわらのみちざね)の眷属(けんぞく)、火雷火気毒王(からいかきどくおう)が、殿上人(てんじょうびと)に天誅(てんちゅう)を下そうとする「清涼殿(せいりょうでん)落雷」の場面。
真っ赤な雷神から放たれる雷は鮮やかな金色で、大きく鋭く折れ曲がりながら放たれており、つい「ビカビカーッ!」と描き文字を加えたくなってしまいます。
北野天満宮 北野文化研究所 室長の松原史(まつばらふみ)さんは、
「雷を目で追っていくと、ひとりひとりの人間を確実にとらえているんです。殿上人たちの恐怖の表情や、逃げ惑い、転んで大事な冠が外れてしまっている姿なども、本来は恐ろしい場面なのにどこかユーモラスでクスッと笑ってしまう。
こうした表現は『北斎漫画』でよく知られますが、それより600年も前に描かれていたということも面白いですよね」
と語ります。
後の俵屋宗達(たわらやそうたつ)ら琳派の絵師による「風神雷神図」にも大きな影響を与えたともいわれる『北野天神縁起絵巻(承久本)』。特別展「北野天神」で、史上初の全巻全場面展示が実現します。
「我々学芸員も、北野天満宮の職員の方々も、このような滅多にない機会に興奮気味です(笑)。一般的な絵巻は縦30cmほどですが、本作は料紙を横向きではなく縦にして継いだ、縦約52cmの大画面。
実物をご覧になると、その大迫力に驚かれると思います」
見どころが満載! 天神さまの物語

菅原道真の一生と、延喜3(903)年の死後、北野天満宮に神として祀られるまでの逸話や天神の霊験譚(れいげんたん)を描いた「北野天神縁起絵巻」。
多くの作品が描かれているが、最古級にして最大なのが、北野天満宮に伝わる『北野天神縁起絵巻(承久本)』。本展では巻替(まきがえ)をしながら全9巻全画面を展示。
「鎌倉時代の作とは思えない鮮やかな色彩も魅力。装束や室内の様子なども非常に細かく描かれており、当時の風俗を知ることもできます」(松原さん)
「特別展 北野天神」京都国立博物館(~6/14)

展覧会公式サイト:https://kitano-tenjin2026.com
平成知新館にて2026年6月14日まで開催中。※会期中、一部の作品は上記以外にも展示替または巻替を行います。
京都国立博物館 DATA
住所:京都府京都市東山区茶屋町527
電話:075-525-2473(テレホンサービス)
開館時間:9:30~17:00 ※金曜日は~20:00まで。特別展期間中は変更あり。
休館日:月曜日(ただし月曜日が祝休日の場合は開館、翌火曜日休館)、年末年始
観覧料:一般2,000円(税込)
公式サイト:https://www.kyohaku.go.jp/
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