Craftsmanship

2026.07.09

目利きの民藝店主とデザイナーが選んだ【今、沖縄で買いたいもの】

民藝運動の父と称される柳宗悦(やなぎむねよし)は沖縄の染織、漆器、焼物といった手仕事の美しさを、 “琉球の文化的富”と称えました。その美は現在まで、さまざまな人の手で継承。「木漆工(もくしっこう)とけし」のような気鋭のつくり手が刺激となり、沖縄の手仕事は洗練を増して進化中です。沖縄独自の民藝の品ぞろえを誇る3店を紹介します。

GARB DOMINGO


藤田俊次(ふじたしゅんじ)さんと写真の日菜子(ひなこ)さん夫妻が「沖縄の今を切りとる」を掲げて2009年開店。現在はうつわが大きな比重を占める。年に8~10回企画展を開催。
●GARB DOMINGO(ガーブ ドミンゴ)DATA
住所:沖縄県那覇市壺屋1-6-3
電話:098-988-0244
営業時間:9時30分~13時、14時30分~17時
休み:水曜・木曜
公式サイト:https://www.garbdomingo.com/

山本憲卓の陶器


現在の沖縄を代表する陶工・大嶺實清(おおみねじっせい)の元で修業を積み、独立。「沖縄特有の土と炎による自然現象を駆使して現代に合う作陶を模索する山本憲卓(のりたか)さん。焼締(やきしめ)シリーズは料理人の指名も多いです」(藤田さん)。焼締ボウル4,620円、浅リム皿(22cm)8,250円。

紺野乃芙子の土器

土に豚の血を混ぜると強度が増します!

「低温で焼成する豚血(とんけつ)土器は、自らの工房で再生可能な循環を生み出すために試行錯誤のなかでつくられたもの。沖縄で古くから活用されてきた豚の血がここで生きるとは驚きです」(藤田さん)。手にしたときの軽さ、やわらかさも心地いい。紺野乃芙子(のぶこ)さんの「豚血土器・輪花鉢」6,930円。

赤嶺 学の花器


店頭を彩る印象的なさまざまな花器。赤嶺 学(あかみねまなぶ)さんは沖縄では希少な磁器のつくり手で、本作は地殻をイメージしている。水を注ぐことで花器の表面まで潤う印象に。

D&DEPARTMENT OKINAWA by PLAZA 3


ナガオカケンメイ氏が主宰する「D&DEPARTMENT」の沖縄店。ここで紹介した作家たちは常設作家でもあり、定期的に個展も行われている。写真は副店長の田口陽子さん。
●D&DEPARTMENT OKINAWA by PLAZA 3(ディーアンドデパートメント オキナワ バイ プラザスリー)DATA
住所:沖縄県沖縄市久保田3-1-12 プラザハウスショッピングセンター2F
電話:098-894-2112
営業時間:10時30分〜18時(ただし火曜は16時まで)
休み:無休
公式サイト:https://www.d-department.com

坂奈津子(琉球紙工房TSUTO)の丸竹うちわ


糸芭蕉の繊維をすいてできる芭蕉紙など、琉球国独自で始まった紙づくり。それに魅せられた作者のつくる芭蕉紙を熊本の熊川商店の竹骨に貼り合わせたうちわ。「光の通し方もやわらかく、生成色に経年変化するのも面白いです」(田口さん)。小サイズ4,400円。

小野田郁子(吹きガラス工房 彩砂〈るり〉)の琉球ガラス

胴の膨らみに指が収まる

吹きガラスの名工・稲嶺盛吉(いなみねせいきち)の元で修業。「伝統的な再生ガラスの技法でありながら、色味をクリア・オリーブ・紺・茶に絞り、濃淡で色展開。独自の形も素敵です」(田口さん)。左から、台付き丸グラス4,000円、D豆鉢2,700円、口ふちグラス3,000円。

松田健悟(北窯松田米司工房)の7寸皿


「読谷山焼北窯(よみたんざんやききたがま)を共同主宰する松田米司(まつだよねし)さんの息子さん。古典に学びながら新しい表現を探り、そして北窯のやちむんを次世代に伝える道を考え続ける真摯な姿勢を応援しています」(田口さん)。左から「黍紋(きびもん)」「打掛二彩点打(うちがけにさいてんうち)」各6,050円。

Luft Shop


空間設計を軸にプロダクトデザインも行うデザインチームのショップ兼ギャラリー。ものづくりに関しては、写真左の桶田千夏子(おけだちかこ)さんが食卓回り、右の真喜志奈美(まきしなみ)さんが家具を担当。
●Luft Shop(ルフト ショップ)DATA
住所:沖縄県那覇市壺屋1-7-16-103
電話:098-988-1391
営業時間:13時〜18時
休み:月曜・火曜・水曜・日曜
公式サイト:https://luftworks.jp/shop/

「ルフト」×「琉球ガラス村」の再生ガラス


「高さがないのでデザートカップや小鉢としても使えます」(桶田さん)。糸満(いとまん)市「琉球ガラス村」に依頼した本作は車のサイドウインドーが原料に。ダークグレーは後部座席、ライトグリーンは前側座席というのも面白い。ローグラス各3,740円。

「ルフト」×「糸満工芸陶苑」の陶器


日本各地のつくり手と共同開発を行うデザインチーム・ルフト。「平皿5種とボウル2種で展開しているこのシリーズは同じ形で4色がそろうので、用途や料理に応じて組み合わせが楽しめます」(桶田さん)。平皿(径110~250mm)1,430円~4,840円。

「ルフト」デザインのペーパーコードスツール


「北欧のデザインもいいけれど、沖縄の風土を生かした家具をつくったほうが喜んでいただけるのでは? との思いから、県産樹木を使った椅子制作を始めました」(真喜志さん)。ペーパーコードの編み地が涼を呼ぶ。写真の材はアカギ。60,500円。

※本記事は雑誌『和樂(2026年6・7月号)』の転載です。
※掲載している価格は、すべて税込価格です。
Share

和樂web編集部


撮影/長谷川 潤 構成/藤田 優、古里典子(和樂)
おすすめの記事

沖縄の焼き物、やちむんとは?文化を体現するうつわの魅力

和樂web編集部

奇跡の織物・芭蕉布に会いに行く…!蘭乃はなの着物旅【星のや沖縄編】

連載 蘭乃はな

大人気の民藝!キーパーソンの人生をばくっとまとめてみた

和樂web編集部

手間と根気で紡ぐ美しい布!人の手でしかできない匠の技を伝える

和樂web編集部

人気記事ランキング

最新号紹介

8,9月号2026.07.01発売

天才! 琳派オールスターズ

本誌8・9月号P.208の協力社リストに、記載漏れがありました。お詫び申し上げます。
ロエベ ジャパン クライアントサービスTEL03-6215-6116
※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

関連メディア