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2026.06.26

「畳のへりを踏むな」の理由は何?和室のマナーを解明します!

子どもの頃、よく親に「畳のへりを踏むな!」と言われました。ふと、その理由はなぜなのかと気になってきました。編集部スタッフに聞いてみると、「法事の時に、親戚から言われました!」と、同じような経験をしていた様子。脈々と受け継がれてきた、日本の作法の謎を解明したいと思います!

そもそも「畳」は、どうしてこの漢字なの?

畳(たたみ)を辞書で引くと、「たたむこと」とあります。畳の原型は、板張りの床の上に敷いて使う敷物で、柔らかく巻いてしまうことができたそうです。なるほど、だからこの漢字になった訳ですね。

平安時代になると、部屋全体に敷き詰めるタイプではなく、必要な場所だけに敷く「可動式の家具(座布団)」の畳が現れます。大河ドラマ『光る君へ』でも、登場人物が使用していましたね。室町時代になって書院造(しょいんづくり)※1の建築様式になり、部屋全体に畳が敷かれるようになったようです。

(※1)室町時代に始まり、桃山時代に完成した武家住宅の様式。

ではなぜ、畳のへりを踏んだらだめなの?

畳は平安時代の貴族だけが座る特別なアイテムでした。畳の端につけるへり(正式名称 畳縁)には厳しいルールがあり、身分の高い人ほど豪華な模様に。畳のへりは、身分の上下を示す大切な境界線だったのです!そのため、目上の人の畳のへりを踏むことは大変な失礼にあたるので、「踏んではいけない」作法として受け継がれたと考えられます。

なんと、命を守るためでもあった?

別の説としては、戦国時代、武士は忍者が床下に隠れて襲ってくる危険性があったので、へりを踏むのを避けたというもの。畳と畳の間から刃物で突かれることを想定して、命を守っていたのですね。この知恵の名残が現代でも受け継がれてきたのかもしれません。

茶道の世界では、畳のへりは日常の「俗世」と非日常の「聖地」を隔てる結界。亭主※2と客を分ける境界線にもなります。そのため、その境界線を踏むことは許されないとされています。「畳のへりを踏むな」の理由を調べてみると、長い歴史を通して伝わってきた作法だということが、わかりました。

(※2)茶事や茶会の主催者のことをいう。

参考文献:『紫式部と源氏物語』株式会社メディアソフト、『世界大百科』平凡社、『日本大百科全集』小学館

アイキャッチ:『幕府年中行事』国立国会図書館デジタルコレクション

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瓦谷登貴子

幼い頃より舞台芸術に親しみながら育つ。育児雑誌や外国人向け雑誌、古民家保存雑誌などに参加。能、狂言、文楽、歌舞伎、上方落語をこよなく愛す。ずっと浮世離れしていると言われ続けていて、多分一生直らないと諦めている。
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