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2020.11.05

お金がないのに、吉原で性サービスを受けた男への制裁「桶伏せ」が恐ろしすぎる!

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当たり前ですが、お店で性的なサービスを受けた場合は、正当な対価を支払わなければなりません。とは言っても、江戸時代の遊里・吉原には、お金を持たずに遊びにくる男が後を絶ちませんでした。そんな男は、ひどい見せしめにあったのだとか。恐ろしい制裁「桶伏せ」についてご紹介します。

路上で晒しものにされる「桶伏せ」

お金がないのに食べたり飲んだりした上、遊女から性的サービスを受けた男は「桶伏せ」という制裁を受けました。その方法は、窓を開けた大きな桶の中に男を閉じ込め、路上で晒しものにするというもの。食事だけはもらえたそうですが、防寒具などはなく、糞尿もその場でさせられます。

『玉屋地新兵衛桶伏の段火夜苦の門並』国立国会図書館デジタルコレクションより

たった数時間でも耐えられない恐ろしい制裁ですが、家族がお金をもってくるまでは、5~6日かかろうとも外に出さなかったのだとか……。

お金を届けに来た家族が「桶伏せ」にされている男を見たら、どんなに情けない気持ちになったことでしょう。

差し入れをしてくれる遊女も

お金のない客とはいえ、一晩ともに過ごした男に情がわいてしまう遊女もいました。見かねてこっそり食事を差し入れてくれることもあったのだとか。

こちらの画像の男は、遊女に差し入れをもらって少し嬉しそうですね。

なんだか偉そうにしている男もいます。

画像:『奇想凡想』国立国会図書館デジタルコレクションより

安心してください、最初だけです

実際に「桶伏せ」が行われたのは、吉原ができた初期のごく一時期のことのようです。あまりにひどい仕打ちをすれば、お客が寄り付かなくなってしまうからでしょうか。

古い川柳に「桶伏を 入れ替へにする 座敷牢」というものがあります。これは、あちこちで桶伏せにあっている道楽息子のことを詠んだもの。何度も晒しものにされれば次第に慣れてしまったのか、もしくは「桶伏せ」に新たな楽しみを見出したのか。

何はともあれ、お金はしっかり払わなければなりません。

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参考文献
『奇想凡想』宮武外骨 著
『図説 吉原事典』永井義男 著

書いた人

大学で源氏物語を専攻していた。が、この話をしても「へーそうなんだ」以上の会話が生まれたことはないので、わざわざ誰かに話すことはない。学生時代は茶道や華道、歌舞伎などの日本文化を楽しんでいたものの、子育てに追われる今残ったのは小さな茶箱のみ。旅行によく出かけ、好きな場所は海辺のリゾート地。