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2022.01.12

三種の神器って何?誰も見たことのない宝物の正体に3分で迫る

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生活を便利にするアイテムの例えとして、「三種(さんしゅ)の神器(じんぎ)」という言葉があります。昭和の時代は、「電気洗濯機・電気掃除機・電気冷蔵庫」、「カラーテレビ・クーラー・自動車」がそのように総称されました(カラーテレビ・クーラー・自動車は、英単語の頭文字がCのため「3C」とも)。

現代ではどれも当たり前に使っているものなので、時代を感じます!

しかし、本来的な意味は、神話の時代から伝わるとされる宝物のことです。皇位のしるしとして代々の天皇が伝承してきたのに、起源は謎に包まれています。どのように出現したのか、作られたのか。そして、なぜ天皇家が継承するに至ったかなどもすべて不明です。

学者や研究者の著書などを手掛かりに、少しだけその実体に迫ってみましょう。

三種の神器は謎に満ちた三つの宝物

天皇家には、誰も見たことのない秘宝が伝えられています。それが、「八咫鏡(やたのかがみ)」、「八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)」、「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」で、「三種の神器」と総称されます。

皇室の即位式という重要な儀式においてさえ、本物でなく形代(かたしろ)と呼ばれるレプリカを使うそうです。

三種の神器が登場するのは、日本最古の歴史書『古事記』と『日本書紀』。鏡と玉は天岩屋の物語、剣は八岐大蛇(やまたのおろち)の物語に記述されます。これらの宝物は、天照大神(アマテラスオオカミ)が孫である瓊瓊杵(ニニギ)の天孫降臨に際して授けたものとされています。

三種の神器のうち、勾玉は東京・皇居にあり、鏡は三重・伊勢神宮 内宮(皇大神宮)、剣は愛知・熱田神宮にあるといわれています。

謎に満ちた三つの宝物を、一つずつみていきましょう。

天照大神の魂「八咫鏡(やたのかがみ)」

八咫鏡の「咫」は長さの単位で、「八咫」は巨大なサイズを示します。

天照大神が、孫である瓊瓊杵の天孫降臨に際して授けた三種の神器のうち、鏡については特に、「自分(天照大神)の魂として祀りなさい」と言ったことが記されています。

現代でも、神様が宿る依り代(よりしろ)として神聖視したり、合わせ鏡をタブー視したりと、鏡に特別な神秘性を感じる人は少なくありません。文明が発展する前の古代ではなおさらでしょう。

第10代の崇神天皇の代まで皇居で祀られ、第11代の垂仁天皇の代に、伊勢の五十鈴川のほとりに移されました。これが伊勢神宮の起源とされています。

鏡が不思議な力をもつと考えられていたことがわかる記事はこちら!

恋に狂った鬼や、他の男と交わる妻の姿も映す…「鏡」のもつ不思議な力とは

「八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)」

勾玉(まがたま)は一般的に、頭部が膨らみ穴の開いた逆Cの字形をした玉を指します。

太陽神である天照大神が岩戸にこもって隠れ、天地が真っ暗になり昼がなくなったとき、神々は真榊(まさかき)を立て、この勾玉を飾り、天照大神を導き出したと伝えられています。

『古事記』では勾玉、『日本書紀』では曲玉と記述され、通常は、勾玉の字を使用します。

八岐大蛇から出てきた「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」

天照大神の弟である須佐之男命(スサノオノミコト)は、伝説的な英雄。出雲で八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した際、ヤマタノオロチの尾から見事な太刀が出てきて、須佐之男命はそれを天照大神に献上。それが、草薙剣といわれる三種の神器のひとつになりました。草薙剣には、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)という別名もあります。

『素戔鳴尊』歌川豊国(三代) 出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/)

のちに社を建て、この剣を祀ったことが、熱田神宮の起源だといわれています。

参考資料:
『三種の神器―謎めく天皇家の秘宝』 稲田智宏
『三種の神器 <玉・鏡・剣>が示す天皇の起源』戸矢学
デジタル版『世界大百科事典』
デジタル版『日本国語大辞典』
デジタル版『日本大百科全書(ニッポニカ)』
『デジタル大辞泉』

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも三種の神器、特に剣が重要アイテムとして登場しています!


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書いた人

出版社勤務後、編プロ「ミトシロ書房」創業。著書に『入りにくいけど素敵な店』『似ている動物「見分け方」事典』など。民謡、盆踊り、俗信、食文化など、人の営みや祈りを感じさせるものが好き。四柱推命・易占を行い、わりと当たる。