Culture

2025.03.25

蔦重を成功へ導いたものとは? 大河ドラマ「べらぼう」を100倍楽しむAtoZ【C】

吉原に生まれ、自力で江戸の〝メディア王〟となった男・蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)仕事からプライベートまでを、AからZで始まる26の項目で解説するシリーズ【大河ドラマ「べらぼう」を100倍楽しむAtoZ】。第2回は「C=チャレンジ精神」をご紹介します! Zまで毎日更新中! 明日もお楽しみに。

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蔦重AtoZ
C=チャレンジ精神で出版界に進出!


蔦重は23歳のころ、新吉原大門口(しんよしわらおおもんぐち)・五十間道(ごじっけんけんみち)の義兄の茶屋「蔦屋次郎兵衛(じろべえ)」の軒先(のきさき)を借りて書店「耕書堂(こうしょどう)」を開業しました。

ここで、版元「鱗形屋(うろこがたや)」発行の『吉原細見』を販売するほか、出版にも着手していきます。

当時の書店は販売よりレンタルが主でした。かけそば1杯16文の時代に、貸本(かしほん)は新刊約24文、旧刊約6文。販売価格はその約10倍だったので、貸本は庶民の心強い味方でした。

でも、どうして蔦重は書店を・・・。

経緯は不明ですが、吉原で生まれ育ち、地域のコミュニティに精通していたことと、後に発揮される創意工夫や進取の精神がカギを握っていたと思われます。

蔦重をサクセスストーリーへと導いたきっかけは、持ち前のチャレンジ精神にあったようです。

関連記事:蔦屋重三郎とは?出版王の人生を年表で追う!

蔦重が再編集した吉原ガイド『吉原細見』

『吉原細見 五葉枩(よしわらさいけん ごようのまつ)』 版本 天明3(1783)年 国立国会図書館デジタルコレクション

当初、鱗形屋版『吉原細見』を販売しながら、出版にも参加した蔦重が、出版権を得て再編集した一冊。サイズを大きくし、一新した内容が評判を呼んだ。

関連記事:『吉原細見』には何が書かれていた? 蔦重の“ベストセラー”を解説!

最終ページには「版元 蔦屋重三郎」の文字が


本の最終ページには、本のタイトルや著者名、出版元、発行年月日などの「奥付」が記載される。「版元 蔦屋重三郎」の文字が誇らしく見える。また、同じ見開きには自社の出版目録をつけ、新しい広告戦略として活用したことも話題になった。

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和樂web編集部


構成/山本 毅 ※本記事は雑誌『和樂(2025年2・3月号)』の転載です。 参考文献/『歴史人 別冊』2023年12月号増刊(ABCアーク)、『蔦屋重三郎と江戸文化を創った13人 歌麿にも写楽にも仕掛人がいた!』車浮代著(PHP研究所)、『これ1冊でわかる! 蔦屋重三郎と江戸文化』伊藤賀一著(Gakken)
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