マックスマーラ「ホイットニーバッグ」誕生10周年。その美学と技術とは

2025年、マックスマーラのアイコンバッグ「ホイットニーバッグ」が誕生10周年を迎えました。建築的な美しさと緻密なクラフツマンシップで世界中の人々を魅了してきたこのバッグ。その背景にある美学と技術、そして節目の年に込められた特別な思いをご紹介します。

和樂web編集部

ホイットニーバッグの誕生

舞台はニューヨーク・ミートパッキングディストリクト。2015年、ホイットニー美術館の開館を記念して、マックスマーラは美術館の設計を手がけたレンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ（Renzo Piano Building Workshop）との特別なコラボレーションを発表しました。
こうして誕生したのが、両者が共同でデザインを手掛けた「ホイットニーバッグ」です。

インスピレーションの源は、当時ニューヨークにおける最も優れた新建築のひとつと称されたホイットニー美術館そのもの。キャンティレバー構造のエントランス、ガラスと金属が織りなす質感、そしてリボンのように包み込む外観────それらのディテールを、バッグという小さな空間に凝縮させています。
しなやかなレザーに施された特徴的なリブ模様は、美術館の外壁に使われたスチール製タイビームをイメージ。伝統的なレザー加工と工業的な技術を融合させることで、唯一無二のデザインが完成しました。

ファサードのモジュール構造からインスピレーションを得たリブデザイン

当初、「ホイットニーバッグ」は250 個限定のコレクターズ･エディションとして販売されましたが、瞬く間に世界中の女性たちにとって欠かせない存在となりました。

10周年を記念した特別な年——時代を映す祝祭

2025年、マックスマーラはホイットニー美術館とのパートナーシップを新たにし、「ホイットニーバッグ」誕生10周年という記念すべきアニバーサリーイヤーを迎えました。

4月には、第63回「サローネ･デル･モービレ」の開催に合わせ、フラッグシップストアののウィンドウディスプレイが特別仕様に。
5月には、東京・表参道をはじめ、世界13都市のマックスマーラ旗艦店にて記念ディスプレイを実施。5月20日にはホイットニー美術館と「ホイットニーバッグ」の10周年を祝う「ホイットニー･ガラ」が開催され、ブランドの歴史と未来を感じる華やかなイベントとなりました。

そして2015 年に初登場したアルミニウムカラーのモデルが限定数で復刻されるほか、新たなカラーとサイズのバリエーションも展開されます。

アルミニウムカラーの限定モデル

10 周年記念モデルでは、限定カラーを含め14色が登場。ソフトピンク、シルバー、ゴールド、キャメル、オーシャンブルー、リキン･グリーン、ディープブラウン、ブラックなど、豊富なカラーバリエーションが揃います。
サイズ展開も6種類となり、従来のモデルに加え、新たに5本リブのデザインが登場。
また限定モデルには、ホイットニー美術館のメタリックなファサードを想起させるアルミニウムカラーのレザー、鮮やかなレッドのナッパレザーを使用したライニング、そしてすべての「ホイットニーバッグ」には「Designed by Renzo Piano Building Workshop」の文字が刻印されます。