日本の春を彩る桜。その中でも、ソメイヨシノはお花見の主役の筆頭ではないでしょうか?
でも、ソメイヨシノって案外歴史が新しいのだとか!?
じゃあ、いつ・どこでできたの? ソメイヨシノの歴史をお花見気分でのんびり追ってみましょう。
いつできたの?
ソメイヨシノは、オオシマザクラとエドヒガンの雑種がもとになった品種です。幕末につくられ、明治初年に売り出されたのが全国各地に広まっていきました。
現在ではアメリカやヨーロッパはじめ、世界各地で見ることができます。
どこでできたの?
江戸染井(現在の東京都豊島区、駒込や巣鴨の付近)の植木屋が売り出したものです。
駒込駅前には「染井吉野桜記念公園」があり、ゆかりの地として駒込駅の発車メロディーにも「さくらさくら」が使われているのだそう。
名前の由来は?
最初は「ヨシノザクラ」という名前で広まったのですが、桜の名所である奈良県吉野山と関連したものというわけではありません。そのため、帝室博物館員だった藤野寄命(ふじの よりなが)が染井の地名を入れた「ソメイヨシノ」と名づけたといいます。
ソメイヨシノはすべて同じ遺伝子を持っている!?
華やかな花をつけるソメイヨシノ。花付きが良くて成長も速く、「さくら」というとソメイヨシノを思い浮かべる人も多いはず。
ソメイヨシノは種子ができても育つことはなく(他の品種との交配は可能)、存在するすべての木は、同じ1本の樹から挿し木・接ぎ木されたクローンなのだそう。ちょっと驚きですね!
▼続けて漢字クイズに挑戦!
漢字クイズ!「鱗」なんてよむ?ヒントは鬼滅の刃・我妻善逸の羽織にあり!
主要参考文献
・『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館
・『デジタル大辞泉』小学館
・『日本国語大辞典』小学館
・かずさDNA研究所、島根大学、京都府立大学『サクラ(ソメイヨシノ)のゲノムを解読しました 』http://www.kazusa.or.jp/cms/wp-content/uploads/2019/03/20190311PDF-1.pdf 2021/3/1閲覧
アイキャッチ画像:揚州周延『上野公園開花図』メトロポリタン美術館より