久々の、令和4(2022)年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』予習シリーズ、人物編! 今回は伊東一族の工藤茂光(くどう もちみつ)殿!
さぁて、茂光殿を語るまえに、工藤祐経(くどう すけつね)殿の回の、あのややこしい関係をおさらいしてほしい。
めっちゃ複雑!「我が家」坪倉由幸演じる工藤祐経の半生をなるべく解りやすくしてみた!【鎌倉殿の13人】
工藤茂光殿の家族関係
茂光殿は、伊東祐親(いとう すけちか)祖父上の叔父だ。
祖父上の叔父とはいっても年はずいぶん若いようで、祖父上の娘を嫁にもらっている。そして男児が生まれた。
しかし、あのややこしいお家騒動の影響からだろうか……。茂光殿と伊東祐親の娘は離縁し、親権は母が持っていった。その後、伊東祐親の娘は、三浦義澄と再婚。そして生まれたのがオレと兄上(三浦義村)ってわけ。
茂光殿の子も三浦に来て、三浦の子として元服し、「三浦与一近実(みうら よいち ちかざね)」と名乗った。でも、与一兄にも色々あってさ……。まぁ、与一兄の話は機会があったら話すとして……。
工藤茂光殿の武勇伝
茂光殿の武勇伝といえば、源平合戦から10年前の嘉応2(1170)年のこと。平安のガンダムと言われた強者、源為朝(みなもと ためとも)殿を自害に追い込んだ話だな。
伊豆大島に流罪となった為朝殿が大暴れして、大島の住民から訴えられた茂光殿は、朝廷にかけあって為朝殿討伐隊を率いて大島に渡った。茂光殿が率いる大軍を見て、為朝殿は負けを悟って自害したそうだ。
工藤茂光殿と頼朝様
茂光殿、やっぱりお家騒動のゴタゴタからか、伊東祐親祖父上とは折り合いが悪かったらしく、ずいぶん早くから頼朝様の側近として、流人時代の頼朝様のそばで仕えてたらしいよ。
父上も、何度も顔を合わせてたはずだし……ちょっと気まずい気持ちになっていたかもなぁ。
工藤茂光役、米本学仁殿について
そんな茂光殿を演じるのは、人柄の良さが滲み出る、恰幅の良い米本殿!
伊豆という素晴らしい土地に暮らした 工藤茂光として生きられる事が幸せです!
オレは茂光殿にお会いした事はないが、母上曰く「お腹もほっぺももっちもち、もちもちもちみつ殿」だったらしい。そしてその後ろで父上が見た事もない顔をしていた。……多分、オレがTwitterで頼家様と再会した時もあんな顔をしていたんだろうなぁ……。
関連人物
主君:源頼朝
父:工藤祐隆
兄弟:伊東祐家、ほか
妻:伊東祐親の娘(のちに三浦義澄の妻)、ほか
子:狩野宗茂、三浦近実ほか
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鎌倉殿の13人予習シリーズ
「鎌倉殿の13人」13人って誰のこと? 人物一覧
「鎌倉殿」とは鎌倉幕府将軍のこと。「鎌倉殿の十三人」は、鎌倉幕府の二代将軍・源頼家を支えた十三人の御家人の物語です。和樂webによる各人物の解説記事はこちら!
1. 伊豆の若武者「北条義時」(小栗旬)
2. 義時の父「北条時政」(坂東彌十郎)
3. 御家人筆頭「梶原景時」(中村獅童)
4. 頼朝の側近「比企能員」(佐藤二朗)
5. 頼朝の従者「安達盛長」(野添義弘)
6. 鎌倉幕府 軍事長官「和田義盛」(横田栄司)
7. 鎌倉幕府 行政長官「大江広元」(栗原英雄)
8. 鎌倉幕府 司法長官「三善康信」(小林隆)
9. 三浦党の惣領「三浦義澄」(佐藤B作)
10. 朝廷・坂東の事情通「中原親能」(川島潤哉)
11. 頼朝の親戚「二階堂行政」(野仲イサオ)
12. 文武両道「足立遠元」(大野泰広)
13. 下野国の名門武士「八田知家」(市原隼人)
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源頼朝の世界 (朝日文庫)