Culture
2019.11.02

新語・流行語大賞、歴代のノミネート・大賞は?流行語の歴史を振り返る!

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「食品偽装」「ゲリラ豪雨」「ハンカチ王子」「ベッカム様」…みなさん何だかわかりますか? これらは全て「ユーキャン新語・流行語大賞」に選ばれた、その年を代表する言葉です。2019年を代表する言葉も、1カ月後の12月2日に発表されようとしています。

「2019年ユーキャン新語・流行語大賞」ノミネート語発表!

11月6日、2019年ユーキャン新語・流行語大賞のノミネート語30語が発表されました。 12月2日には、この中から今年の新語・流行語大賞トップ10が選ばれます。果たして、令和初の流行語はどの言葉になるのでしょうか。

・あな番(あなたの番です)
・命を守る行動を
・おむすびころりんクレーター
・キャッシュレス/ポイント還元
・#KuToo
・計画運休
・軽減税率
・後悔などあろうはずがありません
・サブスク(サブスクリプション)
・ジャッカル
・上級国民
・スマイリングシンデレラ/しぶこ
・タピる
・ドラクエウォーク
・翔んで埼玉
・肉肉しい
・にわかファン
・パプリカ
・ハンディファン(携帯扇風機)
・ポエム/セクシー発言
・ホワイト国
・MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)
・◯◯ペイ
・免許返納
・闇営業
・4年に一度じゃない。一生に一度だ。
・令和
・れいわ新選組/れいわ旋風
・笑わない男
・ONE TEAM(ワンチーム)

ユーキャン新語・流行語大賞の歴史

辞典など発行している出版社・自由国民社が1984年(昭和59年)に始めた「新語・流行語大賞」。その1年間に生まれたさまざまな言葉の中から、多くの人をにぎわせた言葉を選ぶとともに、その言葉に深くかかわる人物や団体を表彰する年に1度のイベントです。

開始時は「新語部門」と「流行語部門」に分かれて、それぞれ金賞や各賞が選ばれていましたが、11回目の1994年(平成6年)からは、新語・流行語両部門を合わせて大賞を選出。また2003年(平成15年)には株式会社ユーキャンと提携し、2004年(平成16年)からは名称も「ユーキャン新語・流行語大賞」に変更されました。

公式サイト(https://www.jiyu.co.jp/singo/)TOPページ

覚えていますか?10年前と3年前の大賞

ここで10年前、2009年の大賞に選ばれた言葉を振り返ってみましょう。トヨタ自動車のCMで子役・加藤清史郎が演じている「こども店長」や俳優・小池徹平さんをはじめ柔和なイメージの男性人気を反映する「草食男子」、トレンドを重視した手頃な価格の衣料品「ファストファッション」がトップテンに選出。大賞は「政権交代」で、2009年8月の衆議院選挙で民主党圧勝の原動力となった鳩山由紀夫さんのフレーズでした。みなさん、覚えていましたか?

さて今度は3年前、2016年を振り返ります。ピコ太郎さんのペンパイナッポーアッポーペンでおなじみ「PPAP」現在も世界的なブームを巻き起こしている「ポケモンGO」大賞は、25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島カープの緒方監督が発言した「神ってる」でした。

そんなの関係ねぇ? 芸人と新語・流行語大賞

「新語・流行語大賞に選ばれると一発屋で終わってしまう!」なんてジンクスのように巷で言われているように、近年選出された言葉をふりかえってみると、芸人のネタが必ずひとつは入っています。「安心して下さい、穿いてますよ。」「ととのいました」「ラブ注入」…。「新語・流行語大賞」と聞くと、その年に流行した芸人のイメージが先行しがちですが、そのほかに選出された言葉にも目を向けてみるとおもしろいものです。

例えば、今年ノーベル化学賞の受賞が決まった旭化成名誉フェローの吉野彰さんが発言した「真逆(まぎゃく)」は、2004年どこからともなく現れて、新語・流行語大賞にノミネートされた言葉。今では「正反対」「180度反対の」という意味であたりまえに使われていますが、実は若者を中心とした比較的新しい言葉だったのです。

2019年、ノーベル化学賞受賞者までもが使う日本語となった「真逆」のように、これまでの日本語になかった革新的な言葉や、10年20年先のスタンダードになるような先端をいく表現が選出されることを期待しています。

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