Culture
2019.11.18

縄文時代にも地元愛があったの!? 現代人もびっくりな集落間ネットワーク

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近年、博物館が「縄文展」を開催したり、縄文をテーマにした映画が上映されたり、縄文時代に注目が集まっています。それもそのはず、縄文時代は、1万年以上にも渡って同じような文化体系を貫き、平和な社会を実現していた「スーパーサステイナブル」時代なのです。「サステイナビリティ」とは、「持続可能性」のこと。約1万2000年の長きに渡ってこの列島で文化を育み、日本列島文化の地盤を整えた縄文人。彼らはどのようにして、高度かつ豊かな文化体系を1万年も守り続けたのでしょうか。

縄文時代は、日本列島に住む人々が、はじめて一定の場所に居を構える「定住生活」をはじめた時代です。「定住」のはじまりとは、すなわち「地元」と「余所」という概念のはじまりであり、「旅」という概念のはじまりでもあります。旅をする人々は、「地元」の特産物を持って、「余所」へといきます。そしてこれが、縄文時代の平和な社会を築く要(かなめ)となっていきます。

「縄文的サステイナビリティ」後編では、縄文時代の「日本列島集落間ネットワーク」に注目して、縄文文化をご紹介します。(前編「縄文的自然との共生術」はこちら

彼らがどんな考えで、どのような交流を行っていたか? 今から約100世代前の私達の起源、祖先の心に寄り添ってみましょう!

竪穴式住居(再現)(鹿児島県上野原縄文の森)

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横浜生まれ。お金を貯めては旅に出るか、半年くらい引きこもって小説を書いたり映画を撮ったりする人生。モノを持たず未来を持たない江戸町民の身軽さに激しく憧れる。趣味は苦行と瞑想と一人ダンスパーティ。尊敬する人は縄文人。縄文時代と江戸時代の長い平和(a.k.a.ヒマ)が生み出した無用の産物が、日本文化の真骨頂なのだと固く信じている。