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永遠のふたり 白洲次郎と正子

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2019.08.20

縄文人もミーハーだった!縄文中期の最前線トレンドは「信州ブランド」の黒曜石【長野】

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ブームなんかじゃ終わらない! 諏訪に残る濃すぎる縄文色

ブームはいつか終わるのが世の常というもので、黒曜石で一世を風靡し、いつか「銀座」と呼ばれた八ヶ岳山麓の人気も、時代が下るにつれ下火になっていきます。そして長かった縄文時代もまた、今から2,500〜3,000年ほど前、大陸からやってきた水田稲作という文化が全国的に広がりを見せることで終焉を迎えました。弥生時代に入ると一転、文化の中心地は西日本へ移り、まもなく日本にも邪馬台国をはじめとするクニグニが生まれ、古墳時代には前方後円墳でつながった「国家」という単位を作っていくことになります。

しかし縄文文化はそこで途絶えてしまったわけではありません。東日本、特に長野県諏訪地方では、どうやら時代がどんなに下ろうとも、頑なに縄文スピリットが守られ続けたらしいのです。縄文時代終焉後、「縄文銀座」はどのように弥生文化を受け入れ、共生を図ったのか? 全国的に「弥生化」していく中で、諏訪はいかにして「縄文」を守ったのか? 次回「諏訪へのいざない」第3回は、諏訪大社の神職を明治時代まで務めた守矢家の史料館、「神長官守矢史料館」より、縄文時代終焉後に諏訪で生き残った縄文スピリットについてレポートします。いよいよ天下の諏訪大社も登場します! お楽しみに!

「縄文銀座」諏訪へのいざない《全4回目次》

第1回 縄文人の芸術の都編〜尖石縄文考古館より〜
第2回 縄文時代の銀座編〜黒耀石体験ミュージアムより〜
第3回 弥生時代以降も守られ続けた縄文文化編〜神長官守矢史料館&諏訪大社より〜
第4回 縄文銀座の歩き方:現代に残る縄文スピリット編

取材協力

黒耀石体験ミュージアム
〒386-0601 長野県小県郡長和町大門3670-3
電話:0268-41-8050
開館時刻:午前9時〜午後4時30分(入館の最終受付は午後4時)
(黒曜石の石鏃を自分で作れます! 体験メニューの最終受付は午後3時)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝祭日の場合は、その翌日)

尖石縄文考古館
〒391-0213 長野県茅野市豊平4734-132
電話:0266-76-2270
開館時刻:午前9時〜午後5時(入館の最終受付は午後4時半)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝祭日の場合は、その翌日)と祝日の翌日

書いた人

横浜生まれ。お金を貯めては旅に出るか、半年くらい引きこもって小説を書いたり映画を撮ったりする人生。モノを持たず未来を持たない江戸町民の身軽さに激しく憧れる。趣味は苦行と瞑想と一人ダンスパーティ。尊敬する人は縄文人。縄文時代と江戸時代の長い平和(a.k.a.ヒマ)が生み出した無用の産物が、日本文化の真骨頂なのだと固く信じている。