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2017.02.22

観光するなら絶対行きたい。京都・嵐山の日本庭園

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大河内山荘庭園

-文/和樂スタッフ 小西治美
 (京都出身のフォトエディター。寺社にもつよい)-

京都・嵯峨野の散策路、天龍寺から竹林のトンネルを西へ向かうと山荘の入口がある。ここは戦前・戦後、時代劇の映画スターとして活躍した大河内傳次郎(おおこうちでんじろう)(1898~1962)の個人邸だった。1931(昭和6)年、大河内は平安時代からの貴族の別荘地・嵐山に山荘の建設を始めた。当時34歳。丹下左膳(たんげさぜん)の当たり役で人気を不動のものにしていた。まずは持仏堂(じぶつどう)を建て、撮影の合間にはここで瞑想したり、階段に座って台本を読んでいたという。当初、自宅は撮影所近くの太秦(うずまさ)にあり、そこから山荘へ馬で通ったそうだ。以来、1962(昭和37)年にここで逝去するまで30年の歳月をかけ、映画全盛時の出演料を注ぎ込んで理想郷をつくりあげた。その日本庭園の広さはなんと6000坪。
【大河内山荘】IMG_0998
回遊式庭園の中心をなすのは大乗閣(だいじょうかく)。書院造り、数寄屋造り、寝殿造りとさまざまな日本庭園の建築様式を採り入れている。東側中央に比叡山、その手前に双ヶ岡(ならびがおか)を眺望し、振り返ると京都の嵐山が眼前に迫る。時折、JRの列車が通り過ぎる音が響いてくるが、いつ訪れても静寂そのもの。石や瓦を敷き詰めた苑路(えんろ)もバラエティに富むつくりで、足元にも注目。細道を登っていくと、北は仁和寺(にんなじ)の塔から南は京都タワーまでの市街の眺望が開ける。西側の嵐山と保津峡の雄大な光景に吸いこまれていきそう。山荘は絶景のパノラマが次から次へと展開するワンダーランドなのだ。大河内傳次郎記念館で、往時の活躍を映像や資料で見ることができる。
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日本庭園にいずれも創意を凝らした瀟洒な建物が点在する。背後に嵐山が迫る大乗閣(写真左下)、苔が一面に広がる庭には草庵風の茶屋・滴水庵が建つ(写真右上)。近年、夫人の菩提所・妙香庵が建てられ、ここで写経をしたり静かな時を過ごせる。

大河内山荘庭園
(おおこうちさんそうていえん)

住所/京都市右京区嵯峨小倉山田淵山町8 地図
開場時間/9時~17時
定休日/無休
入場料/¥1,000(税込・抹茶・菓子つき)

JR「嵐山」駅より徒歩約15分