「民藝の息づく街を訪ねて」シリーズ一覧はこちら。
長くからの伝統を、今、次世代が引き継いでいます 盛岡の「喫茶店文化」を知る
だれもが好きな喫茶店を1軒はもっている、といわれるほど、盛岡の人にとって「喫茶店」は特別。コーヒーやお茶を楽しむのはもちろん、本を読んだりリラックスしたり、静かな時間を過ごすための場所として、市内には数多くの喫茶店が存在します。
最近では、そんな盛岡の喫茶店文化を継承している、新しい世代の店も話題。いわゆる今どきのカフェとは一線を画す、こだわりが詰まっています。
そんな独自の伝統が受け継がれていく様は、どこか民藝のあり方にも似ていて――。ていねいに淹れたハンドドリップコーヒーと、ハンドメイドのケーキとともに、豊かな時間を、ゆったりと過ごしてみてはいかがでしょうか。
伝説的喫茶店の空間はそのままに「羅針盤」
盛岡の名店だった「六分儀(ろくぶんぎ)」を、学生時代に通っていた現在のオーナーが引き継ぎ、2018年にオープン。店が紡いできた時間を感じてほしいと、クラシックな空間をそのまま生かしました。ひとりの時間を、ゆっくり過ごしたくなる店。
【店舗情報】羅針盤
らしんばん
住所:岩手県盛岡市中ノ橋通1-4-15
電話:019-681-8561
営業時間:10時~17時(L.O.16時30分 ※土日祝日は9時~)
休み:月曜
時間をかけて楽しみたい深煎りコーヒー「戸塚珈琲店」
盛岡の有名喫茶店「クラムボン」出身の店主が、深煎りだけど苦みのないハンドドリップのコーヒーを追求し、2021年6月にオープン。店自体は新しいが、盛岡の古きよき喫茶店の雰囲気を感じさせる、居心地のよさが早くも話題になっている。
【店舗情報】戸塚珈琲店
とつかこーひーてん
住所:岩手県盛岡市内丸17-11 内丸USビル1F
電話:019-658-9673
営業時間:10時~18時(ランチタイム11時~15時、L.O.17時30分)
休み:日曜、第2・第3土曜
撮影/篠原宏明 構成/湯口かおり
※本記事は雑誌『和樂(2021~2022年12・1月号)』の転載です。
※表示価格はすべて税込価格です。
※営業時間や休みなどが変更になっている場合があります。お出かけの前に最新情報を確認してください。