千葉「大山千枚田」とは?ライトアップやオーナー制度もある、日本唯一の天水田の魅力

千葉「大山千枚田」とは?ライトアップやオーナー制度もある、日本唯一の天水田の魅力

目次

1年に何度も行ってみたくなる棚田へ小旅行してみませんか?
日本が誇る絶景の1つ「棚田」といえば、一般的には、かなりの時間をかけて田舎の奥地へ行かないとなかなか出会えないもの。しかし、そんな素晴らしい絶景に最短で東京からわずか90分ほどで出会えるんです。これは、もう行くしかないでしょ!

「東京から1番近い棚田」とも言われているこのスポットは、日本でもココだけ!となってしまった、雨水だけで昔ながらの方法で耕作している希少な「天水田(てんすいでん)」からなる珍しい棚田。

そのおかげで、多様性に富んだ希少生物などの宝庫となっていたり、昔ながらの貴重な里山の景観や四季折々のフォトジェニックで美しい絶景に感動できるのもこの棚田の大きな魅力の1つです。また、米作りが終わった秋や冬には、お祭りやライトアップがされる時期もあり、1年に何度も訪れる人も少なくないこの棚田に、多くのフォトグラファーも魅了されています。

今回は、そんな魅力にあふれた千葉県南部の鴨川市に位置する棚田「大山千枚田」へご案内いたします。心を癒す都内からの週末の小旅行にもおすすめですよ。

「大山千枚田」とは?


千葉県南部の鴨川市に位置する「大山千枚田」は、千葉県で1番高い愛宕山(あたごやま)の標高90mから150mの高さにおよんであります。東西600mに渡る約4ヘクタール近い急傾斜地に375枚もの様々なサイズの田んぼが連なって作られた棚田です。

他では見られない特色や見どころ、そして、行く度に異なる絶景を味わえる点もこの棚田の大きな魅力となっており、1年に何度も行きたくなる理由がいっぱい!のスポットなんです。

ココがすごい!「大山千枚田」の魅力&見どころ

大山千枚田は、日本で唯一の天水田!


大山千枚田は急斜面からなる山岳地にあるため、耕地整理が遅れたことで、通常の水田には欠かせないため池や水路も一切ありません。800年も前から現在に至るまで、雨水だけで耕作し続けている日本では他では見られない天水田からなる貴重な棚田なのです。

このため、昔ながらの方法による手作業での耕作や管理で莫大な労力がかかりますが、様々な生物と共生しながら行われている地球や自然環境にも優しい耕作なので、希少な生物も多く、生物多様性の宝庫にもなっています。さらに、天水田からなる貴重な棚田は、洪水を防止できたり、環境や生態系、並びに昔ながらの貴重な美しい里山の景観の保全にも大きく貢献しています。

季節ごとに異なる希少な植物や生物などを美しい里山の景観の中で偶然発見して出会えるのも大きな感動ですよね。

名実ともに素晴らしい大山千枚田

「日本棚田100選」&「千葉県指定の名勝」


日本で唯一の天水田の棚田となっている大山千枚田は、今も昔ながらの手作業で多様な生物と共生しながら耕作されているからこそ景観が保たれている昔ながらの美しい里山の絶景は、貴重な日本の宝でもあるんです。

これが評価されて、大山千枚田は、1999(平成11)年には「日本棚田100選」、2002(平成14)年には「千葉県指定の名勝」にもなっています。
そんな名実ともに素晴らしい大山千枚田の四季折々の絶景に惚れ込んだリピーターの数も少なくありません。

「全国米づくり100選」に選出された「特A」ランクの「長狭米」


千葉県の加茂川エリアでは、江戸時代から品質が優れたお米として有名で、明治天皇が即位した時には大嘗祭のために献上されたこともある「長狭米(ながさまい)」が作られています。中でも、大山千枚田が広がる大山地区では、品質が最高の特Aランクとなっている長狭米が生産されており、このお米は、「全国米づくり100選」にも選出されている高い評価を獲得している絶品のお米です。
収穫の時期も楽しみですね。

四季折々の景色がフォトジェニックで美しい!

大山千枚田は、1年を通して四季折々の景色が美しいことでも評判の棚田。
同じ日でも、撮影時間によって、様々な表情を見せます。

田んぼに張られた水の輝きも美しい4月から6月頃の時期は、朝陽や夕陽をはじめ、空の色や表情も田んぼの水面が鏡面となって映し出されるので、三脚と共に高級カメラを構えながら絶景の出現を待ちわびている多くのフォトグラファーにも出会います。

この時期は、初心者でも素晴らしい写真を撮れる機会にも恵まれているので、棚田を訪れるのが初めての方にも特におすすめの時期。
緑が映える日昼の天水田の棚田。
夕方には真っ赤な夕陽に染まり、妖艶な美しさで魅了してくれます。

日昼も美しいですが、この時期におすすめの撮影の時間帯は、絶景が出現する早朝の4時から5時頃の日の出の時間や夕方の4時から5時頃の日没の時間帯。


そして、稲がぐんぐん成長する6月から7月は、眩しいほどに新緑が輝いています。
この時期は、行く度に異なる景色を楽しめたり、様々な希少生物に遭遇する機会も増加します。


真赤な炎のような彼岸花が咲く頃になると秋の到来を感じます。
奥の方の棚田では稲穂が実っており、金色に染まっています。
赤、緑、ゴールドの鮮やかな輝き。

出典:特定非営利活動法人大山千枚田保存会

実りの秋のシーズンが到来すると、稲刈りを行う収穫の時期に突入。
収穫前の金色に輝く実り豊かな稲穂の美しさ。
夕陽に染まった金色の稲穂も神々しいですよ。

出典:特定非営利活動法人大山千枚田保存会

稲を刈り入れた後、10月下旬から1月初めまで夜間ライトアップがされて幻想的な大山千枚田を毎晩満喫できますが、ライトアップ期間終了後に雪が積もった棚田の銀世界も美しいですね。

「棚田の夜祭り」&「棚田のあかり」


毎年、10月の最終の土曜日と日曜日の2日間にわたって開催される「棚田の夜祭り」は、大山千枚田を舞台に行われる秋祭りです。
3000本の松明(たいまつ)と10000本ものLEDキャンドルで大山千枚田がライトアップされ、普段見られない幻想的な光景が出現します。

両日に渡るこのお祭りでは、特設ステージで繰り広げられるいろいろなパフォーマンスやイベント、数々の出店もあり、お祭りのクライマックスとなる最後には、打ち上げ花火も夜空を彩ります。
空では満天の星空と花火のコラボ、地上では幻想的な大山千枚田のライトアップなどと相次ぐ感動で素晴らしい夜を満喫。

一方、「棚田のあかり」は、棚田の夜祭りの終了日の翌日から1月の第1日曜日くらいまでの期間に、毎日午後4時30分頃から午後8時頃まで大山千枚田が10000本ものLEDキャンドルでライトアップされる期間限定イベントです。
「棚田の夜祭り」でライトアップを見逃した人も、期間限定のライトアップ・イベント「棚田のあかり」で幻想的な大山千枚田の夜を体感してみてください。

都市農民や初心者でもOK!「棚田オーナー制度」

出典:特定非営利活動法人大山千枚田保存会

棚田は急斜面にあるので、農作業の機械が入れないこともあり、すべて手作業の労働となります。そのため、通常の平地などにある田んぼに比べて、耕作や管理が大変なのも事実。
日本社会の高齢化に伴い、体力が衰えて労働できなくなった高齢者による棚田の耕作放棄地が増加。これにより、日本の美しい棚田も減少していくという悲しい問題があります。

その解決策の1つとして、大山千枚田では「棚田オーナー制度」を導入。
やる気がある人は、田植え、草刈り、稲刈り、脱穀、収穫祭など年に最低7回ほどのすべて手作業の労働に参加できれば、約100平米で構成された1区画あたりにつき、わずか30,000円で1年間、大山千枚田の棚田の土地を借りて、米作りや土地の管理を行える制度です。

農業にチャレンジしてみたい人と棚田を管理してほしい人の両者のニーズが会うことで成立するステキな現代的制度。週末などの休日や余暇に都心から通ってくる「都市農民」などだけではなく、中には後に住み着いていくような人々も現れたりと、段階的に新しい世代の人々が引き継いでいくことによって、棚田の美しい景観だけではなく、この地域の文化や生活も発展しながら守られていくことでしょう。

やる気があれば初心者でもOKとのこと。
米作りや土地の管理などの技術的なノウハウは、現地の農家の人々に直接教えてもらえるそうです。
農作業を学びたい人や体験したい人、田舎暮らしや自然の中で暮らすことに憧れている人などにもおすすめの人気の制度です。
この他にも、複数人で1つの田んぼを共同で耕作できる「棚田トラスト制度」などもあります。
詳細について興味のある人は、コチラでどうぞ。

東京から1番近い棚田「大山千枚田」へ!


東京の都心から大山千枚田へのアクセスは、車での移動が1番おすすめ。
仮に、東京駅あたりから車でアクセスしたとしても、アクアライン経由で最短わずか90分くらいで到着できます!

電車やバスを利用したアクセスも可能ですが、本数が少ないので、乗り継ぎが悪いと待ち時間を含めて移動時間がかなりかかってしまいます。
ちなみに、電車やバスを利用したアクセスの場合は、最寄り駅のJR線の安房鴨川駅の東口バスターミナルから「平塚本郷」もしくは、「東京湾フェリー」へ行くバスに乗車し、「釜沼」で下車。下車後も徒歩で15分から20分ほど、距離にして1.5kmくらいあるので、体力に自信が無い人はJR線の安房鴨川駅からタクシーで行くとよいですよ。

大山千枚田の基本情報

住所:千葉県鴨川市平塚540
駐車場:あり(無料)

千葉「大山千枚田」とは?ライトアップやオーナー制度もある、日本唯一の天水田の魅力
この記事をSNSでシェアする
この記事をSNSでシェアする