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2021.02.23

頼朝の命を狙う!辻󠄀萬長演じる伊東祐親は平家の忠臣おじいちゃん武士!【鎌倉殿の13人予習シリーズ】

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鎌倉御家人・三浦胤義(みうら たねよし)が語る、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』予習シリーズ! オレが何者かは第1回参照なッ!

第12回は伊東祐親(いとう すけちか)! NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公、北条義時(ほうじょう よしとき)の祖父……であるが、実はオレの祖父上(じじうえ)でもある!

オレの母と、義時の母が姉妹なので、オレと義時は従兄弟なんだ。といっても年齢は親子ほど離れているんだけど。……ちなみに、オレの父上は義時の父より10歳ぐらい年上なんだ。三浦は魚が美味いから、生涯現役だよ!

家系図にするとこんな感じ!

ちなみに尼御台(あまみだい=北条政子)は、別のオナゴが母だと思う。不明なんだ。

伊豆の東にいたから伊東氏!

伊東の祖父上の「伊東氏」は、その名の通り伊豆半島の東側を本拠地にしていた大豪族。平清盛殿の記事の時に、本姓は源(みなもと)・平(たいら)・藤原・橘(たちばな)の4つだと話した。

その藤原氏の中でも「木工助(もくのすけ)」という官職についた工藤氏の一部が、伊東に移り住んだのが、伊東氏の発祥。祖父上の祖父の時代。平安時代の半ばぐらいかな?

ちなみに北条は伊豆半島の真ん中にある韮山(にらやま)を本拠地にした新興の家だから、規模は比べ物にならないんだ。

平清盛からも信頼されていた東国武士!

うち(三浦)は、先祖代々からの源氏に重用された家人なんだけど、伊東は平家の家人だった。特に伊東の祖父上は、平清盛殿から信頼されていて、流人(るにん)となった頼朝様を預かり、監視する役目を仰せつかった。なんで頼朝様が流人になっているかは第1回参照な!

ちなみにその頃、オレの父上・三浦義澄(よしずみ)は、三浦を継ぐはずだった兄が若くして亡くなってしまったため、急遽跡継ぎとなった。父上は最初の妻を亡くしていてな、跡継ぎになるからには、また嫁を貰わないといけない。そこで、頼朝様を預かっている伊東氏の娘に目をつけた。そして結婚して生まれたのが兄上ってわけ。

でも、そんな時に大事件が起きたんだ。

頼朝様が伊東の姫と子を成した!?

伊東の祖父上が京へ仕事に単身赴任に行って留守中のできごと。なんと頼朝様が伊東の祖父上の娘、八重姫と恋仲になり、子まで成してしまったのだ!

流人の身で監視役の娘との禁断の恋。帰って来た祖父上は大激怒! しかも生まれたのは男児だ。伊東の祖父上は平家の家人として、鬼となった。

なんと生まれたばかりの頼朝様の子を川に沈めて殺し、頼朝様をも殺害しようとした。頼朝様は転がり込むように北条の屋敷に逃れたのだ。

悲劇……だけども?

……しかし、この話も諸説があってな。まず鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡(あずまかがみ)』には一切書かれてなく、『曽我物語(そがものがたり)』や『源平闘諍録(げんぺい とうじょうろく)』という物語にしか記されていないので、現時点では伝承と言わざるを得ない。

とはいっても『吾妻鏡』は北条にとって都合のよいバイアスが掛かっているし、なんとも言えないんだよなぁ。八重姫がどうなったかも、話によって違うしな。この話が大河ドラマで描かれるかはわからんが、描かれるとしたらどうなるだろうなぁ。

平家の家人としてのケジメをつけた、あっぱれな最期!

で、その後。頼朝様が挙兵した時は、平家の家人として頼朝様を攻める側になる。実は北条義時の兄である宗時(むねとき)殿を討ち取ったのは、伊東の祖父上の軍勢なのだ。ちなみに宗時殿の母は祖父上の娘ではない、と思う。多分。

しかしその後、頼朝様が仲間の坂東武者を増やし、勢力を盛り返すと立場は逆転した。祖父上は追われる身となる。そして捕まった後はオレの父上が預かる事となった。

助命嘆願が成功するも……

しばらくすると、鎌倉で尼御台が懐妊する。頼朝様も上機嫌となっていたので、父上は「今ならイケる!」と思って伊東の祖父上の助命嘆願をした。すると頼朝様は父上の狙い通り、助命する事を許したんだ。

父上は大喜びでその知らせを持って伊東の祖父上の所へ行ったが……。祖父上は自害してたんだって。『吾妻鏡』には「頼朝様に対する過去の行いを恥じたため」とあるが、伊東の伝承には「平家の家人として、頼朝様に命を助けてもらうのは恥と考えたから」とある。大河ドラマでは、どう描かれるのだろうな。

伊東祐親役、辻󠄀萬長殿について

「つじ かずなが」と読むのだな! 既に武士みたいな名前だ……。優しそうだけど、ちょっと頑固さも感じる顔立ちだな。伊東の祖父上にピッタリだと思う!

辻󠄀萬長殿のコメント

義時の祖父。平家に仕え、反旗を翻す頼朝の命を狙う

久々の大河ドラマ、それも僕への当て書きだ。これほどワクワクさせるものはない。

NHK_PRサイト 辻󠄀萬長のコメントより抜粋

あ~~! やっぱり! 当て書きなんだ! 雰囲気が出てるもんな~! ……といっても、オレが生まれたのは祖父上の死後なんだ。だから来年の大河ドラマは、「伊東の祖父上ってこんな感じか~」と思いながら見る事にするよ。

追記

辻󠄀萬長殿が病気のため、伊東祐親祖父上役は浅野和之殿へ変更となった。辻殿の回復を祈りつつ、浅野殿の演技にも期待!

アイキャッチ画像:『絵本曽我物語』(国立国会図書館デジタルコレクション)

書いた人

承久の乱の時宮方で戦った鎌倉御家人・西面武士。妻は鎌倉一の美女。 いわゆる「歴史上人物なりきりbot」。 当事者目線の鎌倉初期をTwitterで語ったり、話題のゲームをしたり、マンガを読んだり、ご当地グルメに舌鼓を打ったり。 草葉の陰から現代文化を満喫中。