妻や長男の死、自身の白内障とつらい時期を経て、70代半ばで再び絵筆をとったモネは睡蓮の連作に執心。当時の作に、青空や白い雲が水面に映ったものは珍しく、ピンクの花弁を含め、全体に明るく華やか。●油彩・カンヴァス 1906年 89.9×94.1cm シカゴ美術館 The Art Institute of Chicago, Mr. and Mrs. Martin A. Ryerson Collection, 1933.1157
手前の中心部に立つ木を際立たせ、奥には諏訪湖の水平線。『ボルディゲラ』のモチーフの配置とことごとく似ていて、北斎の構図のすごさを再認識。●葛飾北斎(かつしかほくさい)『冨嶽三十六景 信州諏訪湖(ふがくさんじゅうろっけい しんしゅうすわこ)』横大判錦絵 江戸時代・19世紀 メトロポリタン美術館 The Metropolitan Museum of Art, Henry L. Phillips Collection, Bequest of Henry L. Phillips, 1939, JP2965
クロード・モネ『ボルディゲラ』
43歳のころ、モネはルノワールとともに地中海を訪れ、ボルディゲラで多数の絵を描いた。それらの作品の色彩は明るさを増し、浮世絵の構図を自らの作品に応用する傾向にも拍車がかかったといわれている。●油彩・カンヴァス 1884年 65.0×80.8㎝ シカゴ美術館 Art Institute of Chicago, Potter Palmer Collection, 1922.426