「おならに鼻をつまむ男性の絵」で何と読む?江戸版脳トレクイズ10問に挑戦!

「おならに鼻をつまむ男性の絵」で何と読む?江戸版脳トレクイズ10問に挑戦!

江戸時代に庶民の間で楽しまれた浮世絵のひとつに、判じ絵(はんじえ)があります。絵から連想される言葉を当てるクイズで、だじゃれやひょうきんな絵からは江戸時代の人々のユーモアを感じられます。今回は江戸の地名から10問を紹介。なんだかちょっと気分転換したいな、なんて時に、現在も残る地名がどんな絵になっているのか、頭の体操をしながら解いてみましょう!

大人も子どもも夢中になった!判じ絵の世界

Q1. 2020年3月に開業した新駅に答えが

まずはこちら。

鷹(たか)が縄(なわ)をくわえているので、答えは「たかなわ=高輪」ですね!このように、判じ絵の音(おん)をイメージしながら解いていきます。ちなみに、高輪の由来は諸説あるようです。
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Q2.葉っぱが4枚?

4枚の葉っぱが描かれており、濁点「゛」がついています。「4」→「し」。「葉」→「ば(はに濁点)」で、「芝」となります。徳川家の菩提寺「増上寺」が置かれるなど、徳川家・江戸幕府にとって重要な地でした。

Q3.男の目に注目

この男性、目が……黒い? 答えは「目黒」です! 江戸時代には鷹狩の場所としても知られていました。現在、目黒川沿いは桜の名所ですが、昭和初期に植樹されたそうです。

Q4.男性の表情から読み取れるものは?

「あ」という頭の男から「さ」という文字のおならが! それを見た男性は「くさ」そうな表情。つまり「あさくさ=浅草」となります。浅草には歌舞伎や落語など、娯楽を楽しめる場所があり、その起源は江戸時代に遡ります。

老中・水野忠邦が行った天保の改革では、風紀をとりしまるため、庶民の娯楽であった芝居小屋を廃止する命令が下りました。しかし、「遠山の金さん」こと北町奉行・遠山景元は厳しく取り締まるよりも人々の気持ちを汲むべきと考え、娯楽場所をまとめて浅草の猿若町(現在の浅草6丁目の一部)に移したのです。

Q5. 右から読むと?

右には「あ」のもじ。左はしには「か」の文字。それが「傘(かさ)」に書かれています。右から読むと商業施設「東京ミッドタウン」や、江戸城の鎮守の社として崇敬された「日枝神社」がある「あ・かさ・か=赤坂」になりますね。江戸城西側である赤坂を防御の地として重視したことから、大名や武家の屋敷町として発展していきました。

Q6. 鳥が2羽?

鶴と雉子(きじ)が描かれています。よく見ると鶴は上半身だけ。つまり「つる」の上の一文字「つ」と、「きじ(雉子)」で、市場で有名な「つきじ=築地」ですね! 元々は埋立地で、明暦の大火後の復興のため、隅田川河口にあたるこの地域が開発されました。1923(大正12)年の関東大震災で焼失した日本橋魚河岸が移転し、1935(昭和10)年に築地市場が開場しました。

Q7. 看板の上に鵜が乗ると


看板の上に乗っているのは「カラス」ではなく「鵜(う)」です。看板は「絵の具屋」のものですが、Q6.同様、上半分だけです。つまり「鵜(う)」と「絵の(えの)」で「うえの=上野」となります。江戸城の北東にあたるとして、鬼門封じのために建立されたのが寛永寺で、江戸時代には格式と規模において日本随一の大寺院となったそうです。

Q8. また鵜!?今度は碁を打っている


今後は顔が「鵜」になっている人と「本(ほん)」になっている人と「碁(ご)」を打っています。並び替えると「本」「碁」「鵜」。東京大学のある「ほんごう=本郷」となります。本郷三丁目では、享保年間(1716〜36年)には医師・兼康祐悦(かねやすゆうえつ)が乳香散という歯磨粉を売り始め、大いに繁盛します。昔歌われた川柳に「本郷も兼康までは江戸の内」とあるのは、中仙道を北上すると兼康の店がある辺りから江戸の景観が農村などに変化したためだと考えられています。

Q9. 武士が持っているものは?


武士が「矢(や)」を4本持っています。そう、これは4(よっつ)の矢で「よつや(四谷)」となります。江戸城に近かった四谷には武家地が多かったため、武士が持っている絵になったようです。江戸城の「外濠」を渡る部分となる、現在の四ツ谷駅付近には「四谷見附」が置かれました。いざという時に将軍が甲府へ逃れるための脱出路にもなっていた重要な門だったそうです。

Q10. 矢を焼いているってどういうこと?


今度も「矢(や)」が出てきました。下から火で炙っていますが、これを「炒る(いる)」と読みます。「炒る」「矢」で答えは「いりや=入谷」です。入谷鬼子母神(真源寺)の境内では、毎年七夕の前後に朝顔市が開かれます。なお、江戸時代にハマる人が多かったのがアサガオの園芸でした。
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簡単! と思うものもあれば、ちょっと捻らないとわからない問題も。庶民は「あれかな?これかな?」と頭を捻り、解くまでの過程を楽しんだことでしょう。なお、今回は江戸の地名がテーマでしたが、判じ絵のテーマは他にも台所用品、東海道の宿場、魚など、多岐にわたります。関連書籍にも多数掲載されていますので、ちょっと閉塞感がある時に読んでみてはいかがでしょうか。

【参考】
江戸名所判じ物クイズ
江戸の判じ絵 〜再び これを判じてごろうじろ〜

【関連書籍】

『江戸の判じ絵 これを判じてごろうじろ』 岩崎均史:著 小学館


いろは判じ絵 —江戸のエスプリ・なぞなぞ絵解き 岩崎均史:著 青幻舎

※今回の画像はすべて『江戸名所はんじもの』国立国会図書館デジタルコレクションのものです。

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