巻き寿司の中に入っている、ちょっと歯ごたえのある白っぽくて甘い、あれ。子どもの頃はあれが大好きで、他のお寿司と交換してもらったこともありました。
でも、あの白っぽいもの、「かんぴょう」って一体何ものなんだろう? 何からできているんだろう?
正解は、夕顔の実!
正体は、「夕顔の実」。白い果肉を、果物などの皮を剝くように細長くひも状に切り、乾燥させたものです。7月下旬~9月が収穫時期なので、このあたりがかんぴょうの旬となります。
かんぴょうは漢字で書くと「干瓢」や「乾瓢」。夕顔(「瓢箪[ひょうたん]」ととても近い種類)の実を干す・乾燥させる、ということが、漢字からも分かりますね。
かんぴょうは、煮物、和え物、ちらし寿司、いなり寿司や昆布巻きを結ぶ帯、精進だしなどによく使われています。
また、産地として有名な栃木県には、かんぴょうを砂糖漬けにした友志良賀(ともしらが)というお菓子もあるそうです。
アイキャッチ画像:月耕『源氏五十四帖 四 夕皃』 国立国会図書館デジタルコレクションより
参考文献
・『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館
・『世界大百科事典』平凡社
・『日本国語大辞典』小学館
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