「日本文化を楽しむプロ」を称する、和樂web編集長・セバスチャン高木による最初で最後の書籍が発売されました。その名も『日本文化POP&ROCK』! 日本文化への先入観をブチ壊しつつ、浮世絵や歌舞伎、源氏物語などをカジュアルに紹介する本書の誕生秘話、魅力をたっぷりご紹介しちゃいます!
『日本文化POP&ROCK』誕生秘話
どんな書籍なのかを知る前に、まずは『日本文化POP&ROCK』誕生秘話をちょっとだけどうぞ。
全く新しい!音声コンテンツ→書籍化への挑戦
和樂webでは「日本文化はロックだぜ!ベイベ」「平安ナイトクラブ」などの音声コンテンツを配信しています。配信当初は誰も聞いていませんでしたが、ここは打たれ強さに関しては精鋭の集う和樂web。諦めることなく、地道に配信を続けていました。
すると次第にリスナーの方も増え、なんと笠間書院様から「日本文化はロックだぜ!ベイベ」書籍化のお声がけを頂いたのです。書籍の音声コンテンツ化は、最近よく耳にするようになりましたが、音声→書籍への流れは珍しいのではないでしょうか。笠間書院様の先見の明は素晴らしいですね!!(ヨイショ↑↑)
ともあれ、群雄割拠する音声コンテンツ界で『日本文化POP&ROCK』は芽吹いたのです。これが苦難の道のりの始まりとも知らずに……。
▼音声はこちらから
日本文化はロックだぜ!ベイベ
音声を文字化するのは大変すぎる
まずは、音声を文字化するところからスタート。和樂webライターのみなさまにもご協力いただき、ひとつひとつ文字起こしをしていきます。文字起こしツールを使えばおおざっぱには文字化できるのですが、日本文化を扱っているため、AIには解析できない単語も多数。「和樂web」に関しては「バラクエブ」などと文字起こしされてしまうからもう大変! マンパワーで乗り切りました。
そして文字起こしした原稿をさらに文章化していくのですが、まさにそこはいばらの道。それはなぜか。音声は雑談も交えながら進んでいくので、文章として成立させることが難しいのです。おまけコンテンツ「平安ナイトクラブ」に至っては、会話の99%がしょうもない雑談で、ほとんど中身がない配信もあり頭を抱えてしまいました。
仁義なき赤字修正
さまざまな困難を乗り越えなんとか文章化された原稿。そこに、編集長・セバスチャン高木は容赦なく赤字を入れまくります。本書では「著者」のセバスチャン高木ですが、編集者としてのプロ意識もビシバシと伝わりました。
『日本文化POP&ROCK』どんな本?
セバスチャン高木の「斜め下から目線」で日本文化を紐解く!
なんだか難しそう。ハードルが高い。そもそも興味がない……。日本文化に対してそのようなイメージをもっている方も多いでしょう。伝統があり奥深い分、難解なのは確かです。しかし! だからこそ面白いのが日本文化! 目線をちょっと下げたり切り口を変えたりしてみれば、その面白さに誰もが心を震わせるはず。
浮世絵はコンテンツビジネス!? 歌舞伎はバーリトゥード!? 茶の湯はロック!? 俳句はヒップホップ!? 源氏物語はトレンディドラマ!?
こうして見ると、日本文化がぐっと近くに感じられます。『日本文化POP&ROCK』は、「日本文化は高尚なもの」という先入観をブチ壊す、新感覚★ハードル低めの日本文化講座です。
テンポよく読める対話形式の文章
『日本文化POP&ROCK』のはじまりは音声コンテンツ。和樂webの音声は、編集長・セバスチャン高木とスタッフとの掛け合いも魅力のひとつです。本編は、その魅力を最大限活かした対話形式で進んでいきます。
セバスチャン高木、和樂webスタッフと会話しているかのように読み進めることができるので、よりカジュアルに日本文化が楽しめます。
イラストがカッワイイ!!
表紙の「トレンディドラマ風平安貴族たち」のイラストにぐっときた方も多いのでは? 本書のイラストは、時松はるなさんにご担当いただきました。POPでカワイイ挿絵や図版もぜひお楽しみください!
本の目次
はじめに
第1章 世界最高のコンテンツビジネス! 浮世絵をポップに学ぼう(現在まるごと無料公開中!)
第2章 エンタメ黄金期の超スター・近松門左衛門と歌舞伎バーリトゥード
第3章 DEEPでDOPEな芭蕉の俳句の世界
第4章 茶の湯はロックだ! それは転がり続ける美の石ころ
第5章 まだまだある! 世界をトリコにした浮世絵進化論
第6章 誰も教えてくれなかった『源氏物語』本当の面白さ
第7章 今こそ正義の話をしよう。幕末とはなんだったのか問題
おまけ 平安ナイトクラブオープン! 古典は高尚なものという先入観を解放せよ!