大阪・梅田のランドマーク「空中庭園展望台(梅田スカイビル)」がある新梅田シティ。ここに、大阪中心部にありながら緑に囲まれた都会のオアシス「ウェスティンホテル大阪」があります。新梅田シティの中自然(ちゅうしぜん)の森を散歩していると、気が付けばウェスティンホテル大阪に誘われていた…そんな都会にありながら自然に溶け込むような佇まいが魅力のホテルです。
ウェスティンホテルといえば世界展開する「マリオット・インターナショナル」のプレミアムブランドのひとつ、いわゆる外資系ラグジュアリーホテルです。世界のVIPに愛されるホテルに相応しく、素晴らしい美術品が楽しめることは以前から知られていましたが、実は宿泊者限定で安土桃山時代にまつわる美術品を中心とした館内アートガイドが楽しめるんです。
歴史好き必見!他のホテルにはない、ウェスティンホテル大阪だけの特別な滞在をご紹介します。
ヨーロピアンクラシックとジャパネスクモダンの華やかな空間
ウェスティンホテル大阪が開業したのは、まだ日本の魅力が世界に”クールジャパン”として発信される以前、1993年のこと。コンセプトは、東洋と西洋の文化が初めて華開いた安土桃山時代。開業直後に訪れた時にはロビーにある「南蛮屏風図」の圧倒的な存在感に度肝を抜かれたものです。
日本文化や戦国時代の武将の生き様が注目を集める昨今、改めてその魅力に焦点を当てたホテルやコンセプトルームも数多くできました。そんな時代の流れの中で、ウェスティンホテル大阪が開業から26年経った今も時代に左右されない揺るぎないコンセプトを保ち続けているということには、ちょっとした感動を覚えます。
所蔵品に驚き!アートガイドの内容
豪華絢爛!狩野派の「南蛮屏風図」
宿泊者限定のアートガイドのスタートは先ほどご紹介した「南蛮屏風図」から。日本文化を異国情緒豊かに表現した狩野派の狩野内膳(1570~1616)の作品で、飾られているのは原画の右隻を陶板に写したものです。使われている金箔や高価な絵の具(群青)などから、権力を持った人物(おそらく秀吉)の命で描かれたものだろうと推測されています。
細部にもホテルのコンセプトが反映
「南蛮屏風図」を後にして、次のアートがあるフロアへ。何気ない細部にもホテルのコンセプトが見え隠れしています。お部屋のカードキーは黒とゴールドで、これは漆の黒と金箔をイメージしたもの。エレベーターも同じ配色になっていて、細部にもホテルのコンセプトの統一感が表れています。
江戸時代、あの武将はどんな評価だったの?頼山陽の「詠史絶句六曲屏風」
7階エレベーターホールに飾られているのは、江戸時代後期の学者で歴史家・漢詩人・文学人としてあらゆる分野で功績を残した頼山陽(らいさんよう)の「詠史絶句六曲屏風」。安土桃山時代を生き抜いた6人の武将について謳ったものです。
福島正則や黒田孝高(如水)ら、大河ドラマでもお馴染みの面々の名が連なります。「伊達政宗に”独眼竜”のニックネームをつけたのは頼山陽だったの!?」など、新しい知識とともに思い出に残る滞在となることでしょう。
この「詠史絶句六曲屏風」が飾られている7階は宿泊者なら誰でもアクセスできますが、個人で鑑賞すると「知ってる武将の名前があるけど、なんて書かれているんだろう…」と消化不良で終わってしまいがち。ですが、アートガイドに参加すると詳しい説明付きで余すところなく楽しむことができます。
この中で中川清秀の忠義を称える記述がありますが、次のフロアでその息子に関する古文書の紹介へと続きます。
豊臣秀吉朱印状
26階はエグゼクティブクラブラウンジのあるフロア。本来なら、対象となる宿泊プラン(※)のゲストでないと立ち入ることができませんが、アートガイドのコンシェルジュの案内があれば一部見学することができます。
エレベーターホールには秀吉の朱印状が飾られています。書かれている内容は、先ほど「詠史絶句六曲屏風」でその忠義を称賛されていたの中川清秀の、息子に関するもので、秀吉は何やらご立腹の様子。いったい何をやらかしたのか…。これは実際にホテルのアートガイドで確かめてみてはいかがでしょうか。
エグゼクティブクラブラウンジの個室内にはあの武将の古文書が!
クラブラウンジには個室があり、ここには誰もが知っている有名武将の古文書が飾られています。但し個室が使用中の場合はアートガイド参加者であっても見学はできませんので、こればかりは運次第。
関ヶ原の合戦1か月前の家康の書状
こちらは天下分け目の決戦前の空気を感じることができる貴重な古文書。家康が二人の武将(細川忠興と加藤嘉明)に出兵の意志を伝えたもので、家康の花押が見られます。微妙な時期のやりとりを伝える貴重な資料です。
織田信長の短冊も
和歌自体は新古今和歌集の中の一首ですが、信長直筆の短冊です。若い頃は“尾張の大うつけ”と呼ばれていた信長ですが、こんな風流な一面を発見できる嬉しい出会い。意外な達筆ぶりにも驚かされます。
贅沢な空間を独り占め!
実はエグゼクティブクラブフロアの宿泊プランなら、この個室を1時間無料で利用することができるんです。つまり、家康と信長ルームを独り占めできるということ…?
本来なら商談やミーティングに使うのが筋かもしれませんが、そこはどう使おうとゲストの自由!…ということで、ライブラリーの歴史書を持ち込んで、自分だけの歴史ワールドを楽しむ…という究極の過ごし方はいかがでしょうか?
歴史だけじゃない!エグゼクティブクラブフロアの宿泊がおすすめな理由
特別歴史好きではなくても、ウェスティンホテル大阪ではエグゼクティブクラブフロアの宿泊プランを予約したいところ。ワンランク上のサービスで、観光の疲れを癒やしたり、翌日のビジネスの準備や鋭気を養ったりと、過ごし方はさまざま。
スイーツプレートのおもてなし
クラブフロアでのチェックインは椅子に腰掛けてゆったりと行われます。チェックイン手続きが完了したら、アフタヌーンティーのおもてなし。サービス時間は14時から17時までですので、この時間にはチェックインを済ませておくといいでしょう。
華やいだ雰囲気の中、スパークリングワインやラウンジ限定ドリップコーヒーと一緒にシェフパティシエ特製のスイーツプレートをいただきましょう。
大阪の夜景を楽しみながら寛ぎの時間を過ごす
18時から19時半まではハッピーアワー。アルコールと一緒に、生ハム、チーズ、フルーツなどのアンティパストが楽しめます。窓の外に広がる大阪の夜景を眺めながら、気になる雑誌を読みふけるのも贅沢な過ごし方。
眠りの質を高めるヘブンリーベッド
ウェスティンホテル大阪のゲストルームは全室41平米以上の広さがあります。この立地でこれだけのゆとりのある部屋は嬉しいですね。
ビジネスや観光、おしゃべりで夜更かししても、ウェスティンホテルが独自に開発したヘブンリーベッドで眠れば、翌日に疲れが残ることなく、ぐっすり熟睡!「雲の上の寝心地」と称賛されるベッドの実力をお試しあれ!
動き出す大阪の街を眺めながらエネルギーチャージ!
クラブラウンジでは朝食タイムにシャンパンが用意されています。朝を迎えてパワフルに動き出す大阪の街を眼下に、優雅な気分で一日をスタートさせましょう。和洋のお料理をブッフェスタイルでいただけますよ。
朝食は、1階のレストラン「アマデウス」のブレックファストブッフェへの変更もできます。朝からしっかり食べたい派は、品数豊富な「アマデウス」がおすすめ。静かにゆっくりと過ごしたいなら、やはりクラブラウンジが適しています。
エッ!?戦国時代の美術品だけじゃないの? ~番外編~
中国料理「故宮」で楽しむ中国美術
ウェスティンホテル大阪の所蔵品は日本美術だけに留まりません。中国料理「故宮」では中国の美術品も楽しめるんです。故宮博物館にあっても不思議ではないような珍しい美術品があちらこちらに。もちろんお料理も超一流!美味と医食同源をコンセプトとした王料理長の独創的な広東料理は、味にうるさい大阪人が「めっちゃ美味しい中国料理が食べたい!!」という時に奮発するレストランでもあります。
ホテルで歴史に触れる滞在ができるなんて!
ホテル館内にこれだけの貴重な美術品があるのにスルーはもったいない。歴史好きならアートガイドは必ず参加していただきたいプログラムです。時間が許せば、その後に大阪城周辺の歴史散策もおすすめですよ。コンシェルジュに相談して、大阪の歴史散策に出かけてみてはいかがでしょうか。古文書を楽しんだ後ならより一層楽しめるはず!
ウェスティンホテル大阪の基本情報
住所:大阪市北区大淀中1-1-20(新梅田シティ内)
アクセス:大阪駅から徒歩約7分 / JR大阪駅桜橋口からシャトルバスサービスあり
アートガイド申し込み方法:「ご宿泊限定アートガイド」担当者宛にinformation@westinosaka.comへお申し込みください
Webサイト:ウェスティンホテル大阪