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2025.04.26

ルイ・ヴィトンとディオールの卓越した手仕事に浸る。大阪万博フランス館の見どころは?

2025年4月13日、ついに開幕した大阪・関西万博。「いのち輝く未来社会のデザイン」のテーマのもと、160以上の国や国際機関が参加します。 なかでも注目したいのが、会場東ゲートのほど近くで1200平米にわたる常設展示を展開するフランス館です。

フランスを代表するメゾンが発信する「職人の手仕事」


メインパートナーであるLVMH モエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンの代表取締役社長・ノルベール・ルレ氏が「フランスの伝統はもちろん、美しくラグジュアリーな職人の手仕事に触れ、子供たちに幸せな気持ちになり、夢を持って欲しい」と語った本パビリオンのテーマは、「愛の讃歌」。
ルイ・ヴィトンやディオールが、フランスのメゾンならではの卓越したサヴォアフェールやアール・ド・ヴィーヴル(自分らしく、美しく豊かに生きる)の精神を、世界に向けて発信しているのです。

ルイ・ヴィトンが紡ぐ「旅の真髄(こころ)」を感じるインスタレーション

ルイ・ヴィトンは、パビリオンの中心で「日本への愛」そして「時を超えるクラフツマンシップへの愛」にオマージュを捧げ、建築家の重松象平氏とコラボレーション。
ロダンの彫刻《カテドラル》を囲うように84個のワードローブトランクを配したライブラリーが舞台のインスタレーションは、メゾンのサヴォアフェールへの鮮やかなオマージュとして、トランクの1つひとつが比類なき職人技を表現。アトリエの音を再解釈したサウンドが響きわたる没入空間が広がります。

続いて、真鍋大度氏が手がけた映像作品が投影される壁やサウンドスケープが印象的な空間へ。ひときわ目を惹く球体「トランクのスフィア」が来場者を幻想的な五感の旅へ誘います。

ルイ・ヴィトンが掲げる旅物語をファンタジックに描き、ヘリテージとイノベーションの交差点といった趣を感じるインスタレーションです。

トリコロールカラーで彩られる、ディオール「バー」スーツ


一方でディオールは、職人技と手仕事へのオマージュとして、ロダンの彫刻、ブルー、ホワイト、レッドの3つのバリエーションでディオールのエレガンスを象徴した、タイムレスな「バー」スーツを展示。

1949年にクリスチャン・ディオールがデザインし、パリ2024オリンピック・パラリンピックのために復刻された伝説的なトリコロールカラーのアンフォラ ボトルが、それぞれ動きの美しさに対する賛辞を表現しています。

妹島和世氏が構築する「レディ ディオール」


クチュリエになる前、もともと建築家を志していたというクリスチャン・ディオール。その精神を反映する展示として、建築家の妹島和世氏が手がけた「レディ ディオール」も見どころのひとつ。

また、シルエットのスケッチを立体的に表現した約400点の象徴的な白いトワルは、3Dプリントで再解釈されたディオールのアイコニックなフレグランスボトルとともに、インスタレーションの中心で輝きを放っています。

中央では、日本人写真家の高木由利子氏が生み出した詩的なイメージの中で、ディオールのモデルたちが生き生きとした動きを表現。
2021年にアイコニックなメダリオンチェアを再デザインした日本人デザイナー、吉岡徳仁の作品がコレオグラフィーや空間を彩り、ディオールと日本の深いつながりを讃えています。

フランス館は1日2万人、総計300万人の来場者を見込み、全パビリオンの来場者数でトップ5入りをめざしているといいます。1世紀以上かけて培われてきた日本とメゾンの貴重な関係に、また新たな1ページが加わりそうです。大阪万博に訪れる際には、ぜひフランス館にも足を運んでみてはいかがでしょうか。

大阪・関西万博

会期:2025年4月13日(日)〜10月13日(月)

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土屋 利沙

マーケティング業界を経て、メーカーやベンチャー企業でwebメディアの立ち上げ〜運営全般に携わり、現在は医療系ブランドPR。好きな窯元を訪れたい一心で九州に飛び立つ程度には器好き。モロッコ、スペイン、南仏、トルコなど国外でもちまちま収集しては慎重に機内持ち込みを繰り返す。趣味は肌・髪・歯のケアとバレエ。
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