関ヶ原の戦いにおける西軍の中心人物、石田三成(いしだ みつなり)。2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」では、山本耕史さんが演じたことで話題となりました。三成といえば「器が小さい」「薄情」などネガティブなイメージを真っ先に思い浮かべる人もいるのでは? しかし実際は、豊臣秀吉の家臣として天下統一をサポートするスマートで信頼の厚い一面もあったようです。
じゃじゃん♪
突然ですが、ここでクイズです!
秀吉と三成の出逢いの地は、三成の出身地である近江国坂田郡(現在の滋賀県長浜市)。
三成が家臣となったのは、秀吉が幼い三成のある行動を気に入ったことがきっかけとなったそうです。
さて、秀吉は三成のどんなところが気に入ったのでしょう?
ふたりの出逢いを伝える有名な逸話「三献の茶」、答えはこの中にあります!
歴史初心者が知っておきたい逸話「三献の茶」
秀吉がまだ織田信長に仕えていた頃のこと。当時長浜城の城主だった秀吉は、鷹狩の帰り道に法華寺(現在の長浜市木之本町のあたり)へ立ち寄りました。
夏の暑い日、べっとりと汗をかく秀吉を見た寺の小姓・佐吉少年(幼少期の三成)は、大きな茶碗にぬるいお茶をたっぷりと注ぎ、秀吉のもとへ運びました。喉元をするすると通り抜ける、ほどよい温度の加減……気を良くした秀吉がもう1杯頼むと、今度は先ほどよりも少し熱いお茶が、茶碗半分ほど差し出されます。
そこでさらに1杯頼むと、今度は小さな茶碗に入った熱いお茶が運ばれてきました。
「ワシが熱い茶をおいしく飲めるよう、まずはぬるい茶で喉の渇きを鎮めさせたのか!?」
なんて思ったのかも。秀吉はお茶の入れ方ひとつにも細やかに気を配る佐吉を気に入り、召し使えるよう言い渡します。
というわけで答えは……
「三成の細やかな気配りが気に入った」でした!
この逸話は三成の生きた時代よりもずっと後の時代の創作だともいわれますが、三成の几帳面で気の利く一面を知ることができる貴重なエピソードかもしれません。
滋賀県長浜市のJR長浜駅前には、この逸話をモデルにした「出逢いの像」が設置されています。
余談ですが、この像、なぜかふたりの視線が合わないんです。
幼い三成の視線の先には……
秀吉ではなく、建設中のマンション!
そして、秀吉の視線の先にあるのは……
……
チェーンの居酒屋(すみません、衝撃のあまりピントが……)!!!
ふたりの気持ちはすれ違い(!?)だったのでしょうか。
琵琶湖に長浜城、竹生島と見どころ盛り沢山の滋賀県長浜市ですが、駅に降りたったらまず「出逢いの像」を見てみましょう! この地に伝わる戦国武将たちのエピソードに思いを馳せて、妄想トリップするのも旅の醍醐味かもしれません。
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