存分に日本を感じることができる文化といえば、茶の湯をおいてほかにありません。京都に行ったら、日本の感性を極めた茶の美に触れてみませんか? 京都を代表する茶の美術館のひとつ、「野村美術館」が約1年半の改修を経て、2018年9月8日にリニューアルオープンしたばかりです!
お茶をたしなむ人でなくともぜひ訪れたい「野村美術館」
2018年で開館35周年!
野村美術館は、実業家・野村徳七(徳庵 とくあん)が集めた美術品を展示しています。徳庵は野村證券や旧大和銀行を創立した実業家で、茶の湯と能楽を愛好していました。特に晩年は、仕事と茶と能に、同じように没頭していたといいます。そのため野村美術館には、茶道具や書画、能面、能装束が多く所蔵されています。
名品展「茶の湯の美・能楽の美・日本の美」開催中
2018年12月9日まで、開館35周年名品展「茶の湯の美・能楽の美・日本の美」が開催中です。得庵が収集した珠玉のコレクションから、雪村周継(せっそんしゅうけい)の水墨画「風濤図」(重要文化財)や、明智光秀が所持していたと伝わる坂本井戸茶碗など名品をピックアップ。特に今回は、リニューアル記念展でもあるため、名品中の名品が多数お披露目されます。
仁阿弥道八作「雲錦手四方鉢」琳派的な雲錦模様がほどこされた仁阿弥道八(にんなみどうはち)の代表作といえばこちらの作品。道八は、京焼の一時代を築いた名手のひとりで、特に色絵は「尾形乾山、野々村仁清の再来」と称された。展示期間:9月8日〜10月21日
「上杉瓢簞茶入」“天下ニ六ツノ内”と激賞された唐物の名物茶入。端整なかたちと釉薬の景色が見事な作品で、唐物朱梅花盆(からものしゅばいかぼん)が添う。足利義政、豊臣秀吉といった戦国史の名だたる武将たちが所持したエピソードをもつ。展示期間:9月8日〜10月21日
美味しい和菓子とお抹茶も!
野村美術館のもうひとつの楽しみといえば、呈茶席(ていちゃせき)。京都らしい季節の和菓子と、香り高い抹茶がいただけます。毎日、和菓子がなくなり次第終了なので、お早めにどうぞ!
新装なった野村美術館を手はじめに、芸術の秋を満喫しましょう。
◆野村美術館
住所 京都市左京区南禅寺下河原町61
公式サイト
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