CATEGORY

最新号紹介

4,5月号2026.02.28発売

美の都・京都で出合う うるわし、工藝

閉じる

Art

2026.04.30

2026年5月・6月の美術展は見どころいっぱい!【ポーラ美術館、足立美術館、東京都写真美術館、奈良国立博物館ほか】

気になる最新の展覧会情報を網羅した、『和樂』本誌の連載企画「全国厳選! 美術展カレンダー」。その中から今回は、今年5月のGWから初夏に開催されている9つの展覧会をご紹介。近代の日本画や仏教美術、仏像、西洋の絵画や工芸など、さまざまなジャンルの興味深い美術が楽しめます!

ポーラ美術館 ~5/31
「日常のエレガンス ―西洋近代の化粧セット」

時代の美意識が宿った希少な化粧道具たち

19世紀後半~20世紀初頭に流行したアール・ヌーヴォー様式の優美で華やかな化粧セット、20世紀前半に登場した機能性を重視したアール・デコ様式の携帯用化粧セットやコンパクト――。
ポーラ美術館のコレクションから、各時代を象徴する化粧セットを中心に、パウダーボックス、マニキュアセット、香水瓶、鏡、ブラシなど、装飾性と実用性を兼ね備えた品々を紹介します。
同時代のルノワールやフェルナン・レジェが女性を描いた絵画も展示。時代の美意識を感じて。
●入館料(一般)2,200円

『青革製旅行ケース』 1930年代ごろ ポーラ美術館 Photo: Ken Kato

『ローズ色ガラス化粧セット』 1940年ごろ ポーラ美術館 Photo: Ken Kato

ポーラ美術館 DATA(和樂提携美術館)

住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
電話:0460-84-2111
開館時間:9:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで。
休館日:会期中無休
公式サイト:https://www.polamuseum.or.jp/

足立美術館 ~5/31
春季特別展「日本画ハイライト 足立美術館とっておきの名画」

近代日本画の巨匠による名品を一堂に

歴史人物画を多く描いた安田靫彦(やすだゆきひこ)による『王昭君(おうしょうくん)』。前漢の元帝に仕えた女性、王昭君の、敵国へ嫁ぐという運命を背負うなかで示した、高い気品と決意を見事に描き出した名作です。
枝を引っ張って柿の実を取ろうとしている猿のふわふわの毛並みに目が引きつけられる橋本関雪(はしもとかんせつ)『猿』も傑作。
ほか、横山大観、上村松園(うえむらしょうえん)、竹内栖鳳(たけうちせいほう)、小林古径(こばやしこけい)など、足立美術館の近代日本画コレクションから、「とっておき」を紹介します。
●入館料(一般)2,500円

左/安田靫彦 『王昭君』 昭和22(1947)年 足立美術館 右/橋本関雪 『猿』 昭和15(1940)年ごろ 足立美術館

上村松園 『待月』 昭和19(1944)年 足立美術館

足立美術館 DATA(和樂提携美術館)

住所:島根県安来市古川町320
電話:0854-28-7111
開館時間:9:00~17:30(4月~9月)、9:00~17:00(10月~3月)
休館日:年中無休(新館のみ3月12日、6月2日~5日・22日~25日)
公式サイト:https://www.adachi-museum.or.jp/

東京都写真美術館 ~6/7
「W. ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代」

20世紀のドキュメンタリー写真を代表するアメリカの写真家、W.ユージン・スミス。第二次世界大戦中からグラフ誌『ライフ』の特派員として活動した彼は、一時報道写真の世界と距離を置き、N.Y.マンハッタンのアパート、通称「ロフト」に移り住んで、ジャズミュージシャンや画家たちとの交流を深めました。
今回の展覧会は、「ロフトの時代」とその前後の作品を中心に紹介する、日本では初の試み。スミスが目指した報道と芸術の融合に触れられます。
●観覧料(一般)700円

左/W. ユージン・スミス 『セルフ・ポートレイト』 1957年ごろ ©1957, 2026 The Heirs of W. Eugene Smith 画像提供: Center for Creative Photography, The University of Arizona: W. Eugene Smith Archive 右/W. ユージン・スミス 『無題(水俣湾での漁猟)』〈水俣〉より 1972年 東京都写真美術館 ©Aileen Mioko Smith

東京都写真美術館 DATA

住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話:03-3280-0099
開館時間:10:00~18:00(木・金曜日は~20:00) ※入館は閉館の30分前まで。
休館日/月曜日(ただし月曜日が祝休日の場合は開館、翌平日休館)、年末年始
公式サイト:https://topmuseum.jp/

奈良国立博物館 ~6/7
特別展「神仏の山 吉野・大峯 ─蔵王権現に捧げた祈りと美─」

修験道(しゅげんどう)の聖地、吉野(よしの)・大峯(おおみね)。近年、平安時代に藤原道長(ふじわらのみちなが)が自ら書写し吉野の霊山・金峯山(きんぷせん)に埋納した紺紙金字経(こんしきんじきょう)の断簡が金峯山寺で大量に発見され、大きな注目を集めました。
この展覧会では、その国宝『紺紙金字阿弥陀経(あみだきょう)』を修理後初公開するとともに、山岳修行の祖・役行者(えんのぎょうじゃ)像や蔵王権現(ざおうごんげん)像、曼荼羅(まんだら)や鏡像、神像や仏像など、この地域ならではの宝物を多数紹介。VR映像を駆使した迫力の展示も!
●観覧料(一般)2,000円

左/国宝 『紺紙金字阿弥陀経』(金峯山経塚出土)(部分) 藤原道長筆 平安時代・寛弘4(1007)年 奈良・金峯山寺【展示替え予定あり】 右/『蔵王権現立像』 平安時代・12世紀 奈良・大峯山寺

奈良国立博物館 DATA

住所:奈良県奈良市登大路町50
電話:050-5542-8600(ハローダイヤル)
開館時間:原則9:30~17:00(展覧会、曜日によって延長あり) ※入館は閉館の30分前まで。
休館日:月曜日(ただし月曜日が祝休日の場合は開館、翌火曜日休館。3連休の場合は終了後の翌日休館)、12月28日~1月1日ほか
公式サイト:https://www.narahaku.go.jp/

パナソニック汐留美術館 ~6/21
「ジョルジュ・ルオー アトリエの記憶」

20世紀フランスの画家ルオーの名品がずらり

収蔵作品として今回初出品となる『モデル、アトリエの思い出』、2024年に新収蔵されたフォーヴ期の代表作『二人の娼婦』や、日本の錦絵を写した希少な『日本の武士(武者絵)』など、パナソニック汐留美術館の充実したルオー・コレクションを堪能。
ルオーの師であるギュスターヴ・モローの作品をあわせて展示するほか、ごく限られた期間に制作された陶磁器作品、ルオーが晩年にパリに構えた最後のアトリエの一部再現など、さまざまな切り口で、その魅力をひもときます。
●入館料(一般)1,200円

ジョルジュ・ルオー 『モデル、アトリエの思い出』 1895年/1950年ごろ 油彩、インク、グワッシュ/カンヴァス パナソニック汐留美術館

パナソニック汐留美術館 DATA(和樂提携美術館)

住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F
電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで。
休館日:水曜日(例外あり)、展示替え期間、年末年始
公式サイト:https://panasonic.co.jp/ew/museum/

京都国立近代美術館 ~6/21
「モダン都市生活と竹久夢二 ―川西英コレクション」

大正・昭和期の少年少女や美術愛好家、青年芸術家たちにとって憧れのイラストレーター、デザイナーであった竹久夢二(たけひさゆめじ)。
創作版画家の川西英(かわにしひで)もその絵と詩に魅了されたひとりで、版画や書籍、グッズなどの膨大な夢二コレクションをもっていました。
この展覧会では、夢二作品とともに、川西英や恩地孝四郎(おんちこうしろう)をはじめとする昭和期の画家・版画家たちが描き出した都市生活やモダンな景観、前衛と遊びの世界を紹介します。
●観覧料(一般)1,800円

左/竹久夢二 『セノオ楽譜No.44 蘭燈』 1917年 京都国立近代美術館 右/上/川西英 『サーカス(曲馬)』 1928年 京都国立近代美術館

京都国立近代美術館 DATA

住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町
電話:075-761-4111
開館時間:10:00~18:00(金曜日は~20:00) ※入館は閉館の30分前まで。
休館日:月曜日(ただし月曜日が祝休日の場合は開館、翌火曜日休館)、年末年始
公式サイト:https://www.momak.go.jp/

福岡市美術館 ~6/21
特別展「小磯良平展―幻の名作《日本髪の娘》」

日本を代表する近代洋画家のひとり、小磯良平(こいそりょうへい)の画業を紹介する、福岡では35年ぶりとなる回顧展。
最大の見どころは、約90年ぶりに韓国から里帰りを果たす『日本髪の娘』です。昭和10(1935)年に制作された作品で、日本髪に黒地の着物をまとった女性が描かれていますが、よく見ると着物にはカラフルな模様が施されていて、モダンです。この時代における自立した若い女性の姿を軽やかに描き出しています。
幻の名作とされてきた本作とともに、神戸市立小磯記念美術館のコレクションを中心に、100点を超える作品を展示。
●観覧料(一般)1,700円

小磯良平 『日本髪の娘』 油彩・カンヴァス 1935年 韓国国立中央博物館

福岡市美術館 DATA

住所:福岡県福岡市中央区大濠公園1-6
電話:092-714-6051
開館時間:9:30~17:30(7~10月の金・土曜日は~20:00)※入館は閉館の30分前まで。
休館日:月曜日(ただし月曜日が祝日・振替休日の場合は開館、その後の最初の平日休館)、年末年始
公式サイト:https://www.fukuoka-art-museum.jp/

泉屋博古館 ~6/28
特別展「文化財よ、永遠に2026 ―次代につなぐ技とひと」

文化財修理が今、アツい!

長い歴史のなかで継承されてきた文化財を次代につないでゆくには、適切に修理を行うことが肝心。文化財の現状を尊重することを目ざす現在の文化財修理について、住友財団の助成により修理された作品とともに紹介します。
巨大な涅槃図(ねはんず)『繻子地刺繡(しゅすじししゅう) 仏涅槃図』のお釈迦様は取り外すことができたり、仏像の修理中に像の中から大量の古文書が発見されたりと、驚きの事実が続々。文化財への理解が深まります。
●料金(一般)1,200円

左/重要文化財 徐九方 『水月観音像』 高麗・忠粛王10(1323)年 泉屋博古館【Ⅱ期:5月9日~31日】 右/『繻子地刺繡 仏涅槃図』 江戸時代・元禄4(1691)年 三寳寺【I期:4月4日~5月6日】

泉屋博古館 DATA(和樂提携美術館)

住所:京都府京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24
電話:075-771-6411
開館時間:10:00~17:00 ※最終入館は16:30
休館日/月曜日(ただし月曜日が祝日の場合は開館、翌平日休館)、夏期、冬期、その他臨時に定める日
公式サイト:https://sen-oku.or.jp/kyoto/

齋田記念館 ~7/17
「美しき水の七変化」

近年、注目が高まる明治~大正の日本画家、渡邊省亭(わたなべせいてい)の名品が登場。『向島雪景色(むこうじまゆきげしき)』は雪の中、隅田川のほとりに立つふたりを描いた、江戸情緒漂う美人画です。同じく省亭の『墨堤月夜之図(ぼくていつきよのず)』とともに、齋田記念館では初公開。
ほかに川合玉堂(かわいぎょくどう)『瀑布図(ばくふず)』、竹内栖鳳(たけうちせいほう)『潮沙和暖(ちょうさわだん)』など、水の姿をさまざまに描いた日本画を展示します。
●入館料(一般)500円

渡邊省亭 『向島雪景色』(部分) 明治30(1897)年ごろ 齋田記念館

齋田記念館 DATA

住所:東京都世田谷区代田3-23-35
電話:03-3414-1006
開館時間/10:00~16:30 ※入館は16:00。
休館日:土曜日(ただし第4土曜日の4月25日、5月23日、6月27日は開館)、日曜日、祝日
公式サイト:https://saita-museum.jp/ 

◆『和樂』「全国厳選!美術展カレンダー」とは?

『和樂』本誌では、発売期間中に全国で行われている展覧会を、作品情報とともに紹介しています。掲載しているのは全国の著名な美術館・博物館。お目当ての展覧会を見に、また旅先での美術館巡りなどで、ぜひともご活用いただきたい【和樂 提携美術館】の優待券を毎号お届けしています! 詳細は本誌でご確認ください。

【和樂 提携美術館】

山形「土門拳写真美術館」、茨城「笠間日動美術館」「徳川ミュージアム」、群馬「原美術館 ARC」、千葉「千葉市美術館」、東京「永青文庫」「太田記念美術館」「菊池寛実記念 智美術館」「五島美術館」「サントリー美術館」「泉屋博古館東京」「東京ステーションギャラリー」「パナソニック汐留美術館」「三井記念美術館」「三菱一号館美術館」「森美術館」「山種美術館」、神奈川「岡田美術館」「川崎浮世絵ギャラリー ~斎藤文夫コレクション~」「ポーラ美術館」、長野「軽井沢千住博美術館」「サンリツ服部美術館」「日本浮世絵博物館」、静岡「MOA美術館」、京都「泉屋博古館」「福田美術館」「細見美術館」、奈良「松伯美術館」「大和文華館」、和歌山「高野山霊宝館」、兵庫「芦屋市立美術博物館」、島根「足立美術館」(都道府県別・五十音順)

※美術館の入館料は、特に明記のない限り税込表示となります。
※本記事は雑誌『和樂(2026年4・5月号)』の転載です。
Share

和樂web編集部


取材・文/山本 毅 構成/剣持亜弥、鈴木智恵(和樂)
おすすめの記事

国立西洋美術館で開催中のチュルリョーニス展から『おとぎ話』を詳細解説!【和樂“原寸”美術館】

和樂web編集部

紫式部が紡いだ清少納言の美意識。「春はあけぼの」誕生の背景【彬子女王殿下が未来へ伝えたいにっぽんのことば】

連載 彬子女王殿下

日本の美意識と文化の発信地!和光「アーツアンドカルチャー」で魅せられる「竹工芸」というアート

PR 和樂web編集部

上杉謙信が信仰した毘沙門天、イケメン仏画となり越後・国上寺に降臨【日本画家・木村了子のイケメン考察 】vol.9

連載 木村 了子

人気記事ランキング

最新号紹介

4,5月号2026.02.28発売

美の都・京都で出合う うるわし、工藝

※『和樂』2026年4・5月号 美術展カレンダーに誤りがありました。P.224で紹介しました、福岡県・久留米市美術館で開催中の「美の新地平ー石橋財団アーティゾン美術館のいま」の入館料は、正しくは一般1,500円となります。お詫びして訂正いたします。
※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

関連メディア