いい年齢になった今、明確に知っているかといわれると、何だか自信がありません。そこで、目上の人やお客様が座る席・上座(かみざ)と、おもてなしをする側が座る席・下座(しもざ)について調べてみました!
客間に通されたら、どうしたら良い?
お酒の席には無縁でも、知り合いや親戚を訪ねる機会は、あるのではないでしょうか?そこで、客間の上座と下座を説明したいと思います。日本間では床(とこ)の間の前が上座で、入り口側が下座になります。例えば座卓を中央に置いて、そこに4人座るとします。この場合、床の間を背にした位置が1番の上座です。そして上座と真向かいで入り口に近い位置が下座。床の間から入り口に向かって左側の位置が2番目の上座。そして右側の位置が3番目の上座です。洋間の場合は、ドアに近い方が下座です。客として訪ねた場合、主人を待つ間は、まず下座に座るのが礼儀とされています。
昔は、出入口に近い席は外から狙われやすく、冷気も入りやすかったため、安全で温かい奥の席が、身分の高い人の席になりました。また「左上右下(さじょううげ)」、左側が上位で右側が下位という伝統的な礼儀作法が今も残ります。これは、飛鳥時代に中国から伝わってきたといわれています。
床の間のルーツは?
床の間は、室町時代の書院造にともなった押板(おしいた)が原型といわれています。寺の僧侶が経典などを勉強する部屋を原型とし、それが武士の家に取り入れられました。床より一段高くされ、そこには三具足(みつぐそく)と呼ばれる仏前に供える香炉、花立、燭台を置き、仏画を掛けました。
では、なぜ床の間の近くが上座になったのでしょうか。部屋の一番奥の出入り口から遠い場所に、仏画を掛ける神聖な意味合いがあったことから、身分の高い大事な人に座ってもらうようになったと考えられます。
席次のルールを理解した上で臨機応変に!
飲食店の和室で床の間があっても、外の景観が望める窓がある場合は、景色が眺めやすい場所を、目上の人にお勧めするのが望ましいです。相手をもてなす心から生まれた「上座」と「下座」なので、その時その時で対応できると良いですね。
アイキャッチ:メトロポリタン美術館 水野年方画
参考文献:『こんなときどうする?大辞典』主婦と生活社、『世界大百科』平凡社、『日本大百科全集』小学館

