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2021.01.02

大河ドラマで注目のオーダーメイド陣羽織!これを着れば気分はアゲアゲ戦国武将!

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2021年があけました。今年はどんな1年になるのでしょうか。大河ドラマ『麒麟が来る』は、クライマックスへと近づいてきたようです。長年さまざまな大河ドラマが放映されてきましたが、今回は色鮮やかな衣装にも注目が集まっています。私も明智光秀役の長谷川博己が着こなすブルーやグリーンを基調とした衣装に、目が釘付けです。すると今まで見落としていたところが気になってきました。

合戦で鎧(よろい)の上に来ている陣羽織(じんばおり)とは、あれは何なんだろう? 戦国武将にとってこだわりのアイテムだったという、陣羽織について探ってみました!

陣羽織は防寒着だった?

陣羽織は丈の短い着物の一種で、安土桃山時代以降、戦国武将が鎧の上から着用しました。戦場で鎧が雨風にさらされるのを防ぎ、冬場は防寒の役目も果たしていたようです。形は袖なしが多いですが、中には袂(たもと)がついたタイプも見られます。ある一定の地位の者しか身につけることはできませんでした。

『陣羽織之弁』国立国会図書館デジタル

オーダーメイドで陣羽織を作ってくれるって?

兵庫県明石市にある会社『武楽衆(むらくしゅう)』では、武士達が愛用した陣羽織を、オーダーメイドで制作しています。代表の藤井淳(ふじいあつし)さんに、話を聞きました。

「甲冑の素材をプラスチックで作れないかと考えて、甲冑制作をスタートしたのが最初です。鉄ですと10キロから20キロの重さになってしまうので、着て動いたりが大変なんです。その後甲冑をお持ちのお客様から、上に着る陣羽織を作って欲しいという要望があって、5年ほど前から始めました」。

背中に土岐桔梗の刺繍をあしらった明智光秀をイメージした陣羽織  写真提供:武楽衆

甲冑や陣羽織を身につけるのは特別な人のイメージですが、武士の扮装をしたグループが、大阪城周辺でゴミ拾い活動をしたりと、ユニークな使われ方もあるそうです。
「陣羽織は、若い世代から年配の方まで幅広い世代の方が購入して下さいます。結婚式の披露宴で新郎が着て下さったり、還暦や古希のお祝いで利用される方もいます」。

一番人気は、コレ!!

元々の陣羽織は和裁の手法で作られましたが、武楽衆では洋裁のやり方で制作しています。「肩に張りがないとシルエットがきれいに出ないので、布地は帆布を使用しています。今までで一番人気があったのは、真田幸村をイメージした陣羽織ですね」。大河ドラマ『真田丸』で堺雅人が着た真っ赤な陣羽織に、皆が憧れたのでしょうね。

写真提供:武楽衆

斬新すぎる秀吉の陣羽織!!

陣羽織は防寒の役割もありましたが、次第にデザインや色が派手な斬新なタイプが好まれるようになりました。それは、戦が激しい生き残りをかけた場所だったことが関係しています。遠くから見ても、そこで戦っているのが誰なのかが、はっきりとわからなくてはいけなかったのです。認識してもらえなければ、働きを評価してもらえませんでした。大将が目を引く陣羽織を身につけることで、家来への威厳を示すという意味合いもあったのでしょう。

写真提供:武楽衆

オーダーの中には、実際に戦国武将が着たもので、博物館に所蔵している物を再現してほしいと言うリクエストもあるそうです。

「豊臣秀吉の『富士御神火文黒黄羅紗陣羽織(ふじごしんかもんくろきらしゃじんばおり)』のご希望を頂いた時は、写真を見て作りました。最初の元となる設計図を考えるのが大変でしたね。背面の黄色の富士山の位置をどの部分に置くのかなど、神経を使いました」。襟のフリルや、裏地の色、赤いベルト部分も再現した凝ったデザインです。「注文されたのは、秀吉の出身地である名古屋に住んでいる方なんですが、仕上がりに満足して、気に入って着て下さっていると聞いて、嬉しかったですね」。

写真提供:武楽衆

和と洋がミックスされた斬新なデザインが、400年も前に考案されていたことに驚きます。テレビ番組のアニメーションのモチーフになって、注目を集めたこともありました。現物の陣羽織は、大阪城天守閣に所蔵されています。

ポップで遊び心を感じる!!

戦国武将たちは、荒々しいイメージを覆すような、明るく楽しいデザインも好んだようです。多種類の鮮やかな色が使われているのが印象的です。

「色にはとても注意しますね。黒でも青みがかった色なのかどうかとか。赤は朱色の赤なのか、暗い色味なのか、お客様のイメージと一致しているかを考えます」。

写真提供:武楽衆

豊臣秀吉とわたりあった戦国武将・伊達政宗も、人の目を引く陣羽織を身につけていました。伊達政宗が着ていたのではと伝わる水玉模様陣羽織は、カラフルでポップで現代でも通用しそうなデザイン。この陣羽織もリクエストされて、再現したそうです。

「現物と同じように、背中には竹に雀紋を入れています。背中に紋が入った陣羽織を着て戦っていた戦国武将たちは、家を背負っていたんだろうなと感じたりしますね」。

着ると気分があがる陣羽織を体感してほしい

オーダーメイドで制作しているので、購入者がフェイスブックなどで画像をあげていると、すぐにわかるそうです。「喜んで着て下さっているんだと、嬉しくなりますね」。

地元である初代明石藩主小笠原家の家紋入りオリジナル陣羽織は、ふるさと納税の返礼品に選ばれています。藤井さんは、名だたる戦国武将だけでなく、地域にゆかりの武将にも興味があると話します。「地元の人たちに中世や戦国の歴史を知ってもらいたくて、『加古川武将隊』を主催・運営しています。おもてなし活動を通して、魅力を広めていきたいですね」。

写真提供:武楽衆

武楽衆では陣羽織のオーダーメイドと共に、甲冑と衣装(陣羽織ほか)、着付けも含めてセットでレンタルも受け付けています。意外なことに女性からも人気なんだそうです。「最初は着るのを照れくさそうにしている方も、一度着てみると気分が良くなって、脱ぎたくないと言いますね」。陣羽織を羽織って戦国時代にタイムスリップした気分を味わうのもいいかもしれませんね。

武楽衆公式ウェブサイト

参考文献:『戦国武将列伝』 酒井直行編 新人物往来社
      

書いた人

幼い頃より舞台芸術に親しみながら育つ。一時勘違いして舞台女優を目指すが、挫折。育児雑誌や外国人向け雑誌、古民家保存雑誌などに参加。能、狂言、文楽、歌舞伎、上方落語をこよなく愛す。十五代目片岡仁左衛門ラブ。ずっと浮世離れしていると言われ続けていて、多分一生直らないと諦めている。