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2022.07.02

タイキック……はさせないぞ!ココリコ田中直樹演じる九条兼実と東国の関係【鎌倉殿の13人】

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令和4(2022)年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』予習シリーズ人物編! 今回は、九条兼実(くじょう かねざね)卿!!

公家だからあまり面識もないんだけど、ザクっと説明すると、藤原氏の中でも、摂政(せっしょう=幼い天皇の補佐)・関白(かんぱく=成人している天皇の補佐)を代々務めている家系を「摂関家(せっかんけ)」という。

え!? 面識!? と思われたかた! この御方をどなたと心得る、畏れ多くも和樂webにて『鎌倉殿の13人シリーズ』を執筆しておられる、三浦胤義 bot殿にあらせられるぞ!
胤義殿の記事一覧

その摂関家の長が、九条兼実卿だ。ものスゴイやんごとない人だから、笑ってはいけない。タイキックされる方じゃなくて、むしろ指示を出す方だぞ!

坂東武者と九条兼実卿との関係

まぁ、そんな兼実卿。貴族なので当然日記をつけていた。その日記が『玉葉(ぎょくよう)』と言って第一級の史料となっている。

坂東武者の記録としての『吾妻鏡』はどうも信ぴょう性に欠ける部分があるんだけど、『玉葉』にも同じような事が書かれていれば、それは実際にあったことだろうと言えるんだ。

それから、兼実卿自身だけでなく、その家族も坂東とは関りが深い。

弟の慈円(じえん)殿は、頼朝様と仲がよく、和歌の文通をしていた。そしてこれまた史料となっている『愚管抄(ぐかんしょう)』を著していて、『吾妻鏡』では欠けている出来事を垣間見ることができる。

孫の道家(みちいえ)卿は鎌倉幕府4代将軍・藤原頼経(ふじわらの よりつね)殿の父だし、日記の『玉蘂(ぎょくずい)』も一級史料だ。承久の乱以降は兄上(三浦義村)とも交流が深かったみたいだよ。

九条兼実役、田中直樹殿について

大河ドラマで最近よく見る、公家芸人枠!! まさかココリコ田中殿とは……随分と親しみやすそうな兼実卿だ。慈円殿がココリコ遠藤殿だったらどうしよう!

ほほほい! ほほほい!

兼実卿はその影響力も強かったから、ドラマで退場した後も注目しておいて欲しい。

アイキャッチ画像:栗原信充『肖像集2 九条兼実』 出展:国立国会図書館デジタルコレクション

関連人物

主君:後白河法皇後鳥羽上皇

父:藤原忠通、母:加賀局(藤原仲光の娘)
兄弟:近衛基実、松殿基房、慈円、他
妻:藤原季行の娘、他
子:良通、良経、任子(後鳥羽上皇の中宮)、他

「鎌倉殿の13人」13人って誰のこと? 人物一覧

「鎌倉殿」とは鎌倉幕府将軍のこと。「鎌倉殿の十三人」は、鎌倉幕府の二代将軍・源頼家を支えた十三人の御家人の物語です。和樂webによる各人物の解説記事はこちら!

1. 伊豆の若武者「北条義時」(小栗旬)
2. 義時の父「北条時政」(坂東彌十郎)
3. 御家人筆頭「梶原景時」(中村獅童)
4. 頼朝の側近「比企能員」(佐藤二朗)
5. 頼朝の従者「安達盛長」(野添義弘)
6. 鎌倉幕府 軍事長官「和田義盛」(横田栄司)
7. 鎌倉幕府 行政長官「大江広元」(栗原英雄)
8. 鎌倉幕府 司法長官「三善康信」(小林隆)
9. 三浦党の惣領「三浦義澄」(佐藤B作)
10. 朝廷・坂東の事情通「中原親能」(川島潤哉)
11. 頼朝の親戚「二階堂行政」(野仲イサオ)
12. 文武両道「足立遠元」(大野泰広)
13. 下野国の名門武士「八田知家」(市原隼人)

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鎌倉殿の13人 後編 (NHK大河ドラマ・ガイド)

書いた人

承久の乱の時宮方で戦った鎌倉御家人・西面武士。妻は鎌倉一の美女。 いわゆる「歴史上人物なりきりbot」。 当事者目線の鎌倉初期をTwitterで語ったり、話題のゲームをしたり、マンガを読んだり、ご当地グルメに舌鼓を打ったり。 草葉の陰から現代文化を満喫中。

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人生の総ては必然と信じる不動明王ファン。経歴に節操がなさすぎて不思議がられることがよくあるが、一期は夢よ、ただ狂へ。熱しやすく冷めにくく、息切れするよ、と周囲が呆れるような劫火の情熱を平気で10年単位で保てる高性能魔法瓶。日本刀剣は永遠の恋人。愛ハムスターに日々齧られるのが本業。