前回の団子記事もそうだったが、今回もまた風呂でプカプカしているときに記事ネタが降ってきた。今日のお題は「水○○と名のついた和菓子はいつからあるのか」。
水まんじゅう、水ようかんは我が心のオアシスだ。人の体から失われゆく水をその身にふんだんに湛(たた)え、優しい甘さとともに惜しみなく癒しを与えてくれる(若干中二病っぽい表現だが、水系和菓子は夏のヒーローなのでこんなものだろう)。そういえば最近では水ゼリーという、クラゲかスライムみたいな愛らしいぷるぷるも人気を博しているとか。
夏には「水」と名のつく和菓子にふらふら吸い寄せられる蛾と化す、脳の神経細胞が9割がたあんこでできている筆者だからこそ、これは調べてみるべきだと思ったのだ。水ようかんと水まんじゅうの起源と歴史・現在を。
「水ようかん」とは何か?「ようかん」との作り方の違いとは?
今回はまず「水ようかん」を調査していく。
「水ようかん」とは、小豆餡(あずきあん)と砂糖に、煮溶かした寒天を加えて冷やし固める、ようかんの一種だ。
って、しれっと答えを書いてしまったのだが、そう、水ようかんはようかんの一種である。
では普通のようかんと何が違うのか、というと「水分量」で、まさに「水」を多くして作る「ようかん」ということなのだった。水分が多いのでようかんに比べると柔らかく、さらっとつるっと爽やかな甘味を楽しむことができる(カロリーもようかんに比べると低いらしい)。
竹筒に入れられたものもあり、その場合には竹の香りも堪能できる。これがたまらんのである(個人の感想)。
ちなみに、先ほどから「ようかん」と言っているのは「練りようかん」のことだが、実はほかにも「蒸しようかん」という、南北朝~室町初期ごろには完成していた先輩ようかんがいる。が、今回は詳細割愛。
また、寒天ではなく葛粉(くずこ)を、砂糖ではなく甘葛(あまずら)を使ったものが主流だった時代もある。
「水ようかん」の歴史
蒸しようかん先輩が南北朝~室町初期ごろ生まれだとすると、では、わが愛しの水ようかんは、いつからあるのか。
意外にも、ジャパンナレッジ横断検索で「水ようかんの起源」を明記したものはなかった。
ただ、江戸中期の俳諧や浄瑠璃(じょうるり)などの文学作品に「水羊羹(みずようかん)」の名がみえること、非常に近い存在である「練りようかん」が寛政期(1789~1801)の成立とされることなどから、江戸中期ごろに産声をあげたものと思われる。
「水ようかん」は英語で何という?
ちなみに、マイ激推し「水ようかん」を英語では以下のように表現するのだそう。
(soft) sweet jellied bean paste
マイスイート「ソフトスイート……(以下略)」
「水ようかん」の名店・老舗
水ようかんの名店・老舗はいくつもある。福井・京都・東京……好みの水ようかんを探して全国を旅をするのも、また乙なもの。
ご興味のあるかたは、ぜひ以下の記事をご覧いただきたい。
【ひんやり! つるん! 水ようかんの名店】シリーズ
京都・鍵善良房の水ようかん「甘露竹」ができるまで
【むらさきや水羊羹】売り切れ注意!名古屋の名店が守る「みずみずしい甘さ」の秘密とは
味の決め手は美味しい水! 涼やかなのど越し、「叶 匠壽庵」の絶品「水羊羹」
近いうちに水まんじゅうのほうも調べる予定である。水まんじゅうラバー仲間のご歴々、しばしお待ちを。
参考文献:
・『デジタル大辞泉』小学館
・『デジタル大辞泉プラス』小学館
・『日本国語大辞典』小学館
・『日本の歳時記』小学館
・『プログレッシブ和英中辞典』小学館
・『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館
・『国史大辞典』吉川弘文館

