「絶品たまごサンド」シリーズ一覧はこちら。
名劇場のある街「東京・銀座」
「歌舞伎座」が銀座に開場したのは明治22(1889)年。ほか、「帝国劇場」、「日生劇場」、「東京宝塚劇場」やクラシック専用ホールなど、都内屈指の劇場が集まります。
みやざわの「タマゴサンド」
1日200個以上の卵を仕込む40年来のロングセラー
「新橋演舞場や歌舞伎座などに、うちのサンドイッチを持ち込まれるお客様は、昔から多いですよ」と話す2代目店主・清水千歳(しみずちとせ)さん。
この店といえば、夜の出前が有名。夜が深まるほどに、銀座のバーやクラブからサンドイッチの注文が途切れなく入るのです。
洋食と喫茶を提供する店として、千歳さんの父が昭和58(1983)年に開業。
こぢんまりとした店ながら、品書きは食堂並み。洋食が自慢の店だけに、サンドイッチはフライや牛ヒレステーキなど含む10種を提供。
名物「タマゴサンド」に入るたまごサラダは、ぽってりとした食感で濃厚。その秘密を熟練の料理人に聞けば、答えは「ただひたすらに、混ぜること」。
カッターでゆで卵を切るのは1回だけ。しゃもじで切るようにして黄身をつぶし、マヨネーズとよく練ることで、白身に黄身をまとわせるとか。
1日に使う卵はL玉特大で200~240個、少なくとも90人前のたまごサラダをつねに用意しているそうです。
銀座ワーカーの元気の素「リンゴジュース」
DATA「みやざわ」
住所:東京都中央区銀座8-5-25
電話:03-3571-0169
営業時間:11時30分~14時30分、16時~翌4時
休み:土曜・日曜・祝日
Instagram@ginza.miyazawa
喫茶YOUの「オムレツサンド」
歌舞伎座向かいの喫茶店の超人気のひと皿
看板の「オムライス」と人気を二分する「オムレツサンド」。
オムライスの卵液には生クリームが入りますが、サンドイッチは卵のみで勝負。手でつまめる硬さを残しつつ、ふるふるに。
「役者さんが幕間に食べるなら、サンドイッチ。役どころでメークが変われば、つど、口に入りやすく切り分けていました」と初代店主を回想する松嶌龍子(まつしまりゅうこ)さん。
歌舞伎座並びに昭和45(1970)年に開店(後に現在地へ移転)。芝居好きの初代ママから店を任された松嶌さん。
細やかなサービスも受け継がれ、どんなに混んでいても、気持ちよく食事が楽しめます。
コーヒーには生クリームをイン!
DATA「喫茶YOU」
きっさユー
住所:東京都中央区銀座4-13-17
電話:03-6226-0482
営業時間:11時~16時(L.O.、土曜・日曜・祝日は15時30分L.O.)
休み:水曜
名劇場のある街「東京・日本橋」
江戸時代に浄瑠璃の劇場があったことから地名となった人形町を控える日本橋には、東京最古の劇場「明治座」や「三越劇場」がある、大評判の芝居の町。
はまの屋パーラー日本橋本店の「玉子・サンドゥイッチ」
熱々の玉子焼きにレタスのほろ苦さが絶妙
昭和41(1966)年、日比谷に開業し、45年の歴史に一旦幕を閉じた「はまの屋パーラー」。
初代がつくり上げた〝純喫茶〟をそのまま継承した新会社が新たに本店に据えたのがこちらです。
初代創案の「サンドゥイッチ」は6種類あり、「玉子」はトーストがおすすめ。
玉子焼きを余熱で蒸し焼きにしている間にパンを焼き、熱々で提供。
注目は、パンに挟まれたレタス。玉子焼きの蒸気を移さず、パンをカリッと保つ上に、蒸されたレタスのほろ苦さが味に深みを与えています。
店は2023年秋に移転したばかり。劇場巡りの前後に立ち寄りたい穴場です。
クリームソーダのピーチ味は珍しい!
DATA「はまの屋パーラー 日本橋本店」
はまのやパーラー にほんばしほんてん
住所:東京都中央区日本橋室町1-7-2 八木長ビルB1
電話03-6281-8818
営業時間:9時~17時30分(L.O.)
休み:年末年始
Instagram@hamanoyaparlor
※本記事は雑誌『和樂(2024年6・7月号)』の転載です。掲載価格はすべて税込で、価格や営業時間などは変更される場合があります。お出かけの前にご確認ください。