Culture

2026.05.12

ツバメは幸せを呼ぶ鳥?それともトラブルの元凶?

春の訪れとともに日本各地に渡ってくるツバメは、ウグイスとともに、暖かな季節の到来を感じさせる鳥です。けれども巣をつくってヒナを育て、秋になると再び飛び立ってしまう。身近だけれど、実態がよくわからないと思っている人も多いのでは? そんな少しミステリアスなツバメをご紹介します。

ツバメと人との付き合いは、縄文・弥生時代から!?

日本には古くから生息していて、縄文・弥生時代にはすでに人里に巣をつくっていたと考えられています。江戸時代になると、浮世絵のモチーフとして、絵師が頻繁に描くようになりました。ツバメの巣がある家は「幸せが訪れる」と言われ、縁起が良くて商売繁盛、家庭円満の象徴として、人々から愛されていたようです。

ツバメはどこから来るの?

ツバメはフィリピンやベトナム、マレーシア、インドネシアなど遠く南の方から日本へとやって来ます。距離にすると、2000キロメートルから5000キロメートルにもなるとか! 驚きですね。

では、どうしてはるばる日本まで渡ってくるのでしょうか? ツバメの食べものは飛んでいる昆虫ですが、子育ての期間は、この昆虫が豊富な日本を好むからなのだそうです。ライバルとなる鳥がいないので、子どもに食べさせるのにも十分というわけですね。そのため春から秋までは日本で過ごし、冬になると昆虫がいなくなるので、再び暖かい国へと渡っていきます。

自宅に巣作りをしたら、その対策は?

ツバメは良いイメージがありますが、自宅に巣をつくられて、糞公害に困っているという声も聞きます。子育て中の親鳥たちは、ヒナからできる限り近い距離で過ごそうとするため、巣の近くでも糞をしてしまうそうです。そのため巣の下は糞だらけになってしまうことになります。対策としては、糞が落ちてくる場所へ、新聞紙や段ボールを置いておくと、床をきれいに保てます。こまめに取り換えることで、臭いによる被害も最小限に抑えられます。ちなみにツバメは、鳥獣保護管理法の保護対象になっている鳥です。卵やヒナがいる巣を許可無く撤去することは禁止されているため、原則として見守る必要があります。

実は筆者の家にも、ツバメが巣をつくったことがあって、糞対策には頭を悩ませました。けれども、ヒナの誕生や巣立つ様子が見られるのは、貴重な経験でした。

参考文献:『世界大百科』平凡社、『日本大百科全集』小学館
アイキャッチ:『藤に燕』歌川広重筆 colbase

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瓦谷登貴子

幼い頃より舞台芸術に親しみながら育つ。育児雑誌や外国人向け雑誌、古民家保存雑誌などに参加。能、狂言、文楽、歌舞伎、上方落語をこよなく愛す。ずっと浮世離れしていると言われ続けていて、多分一生直らないと諦めている。
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