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2021.08.21

木曽義仲とは?人物解説!青木崇高演じるイケメンに芥川龍之介も惚れたッ!【鎌倉殿の13人予習シリーズ】

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今回解説するのは信濃の英雄、旭(あさひ)将軍、木曽義仲(きそ よしなか)殿!! 鎌倉時代が舞台の大河ドラマだが源平合戦から始めるというので、登場するのかしないのかソワソワしていた者も多かったであろう! 満を持しての登場だ!

木曽殿の生涯については、和樂webの過去記事にもあるので、参考にしてほしい。
芥川龍之介・松尾芭蕉も惚れた!平安時代の武将・木曾義仲の生涯と美学に迫る

おっと、自己紹介が遅れたな。鎌倉御家人・三浦胤義(みうら たねよし)が語る! 令和4(2022)年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』予習シリーズ! オレが何者かは第1回参照なッ!

■イケボと言われる!?和樂web編集長セバスチャン高木が解説した音声はこちら

わりと因縁が深い木曽義仲殿と三浦一族

ちなみにTwitter界にも木曽殿がいるので、木曽殿についての質問があれば直接尋ねてみると良いだろう。気さくな方だからすぐに返事してくれるぞ! なんせオレ、「三浦一族」なのに仲良くしてもらってるぐらいだものな……!

木曽義仲殿を討ち取ったのは三浦一族

というのもな、木曽殿を討ち取ったのって、三浦一族の者なのだよ。正確には三浦党の石田為久(いしだ ためひさ)。オレの祖父(じい)様、三浦義明の弟・芦名為清(あしな ためきよ)の孫だ。つまり、オレのハトコ。

相模国石田郷(現・神奈川県厚木市)を本拠地としていたのだが、木曽殿を討ち取った功により近江国の石田を頼朝様から賜ったとされる。近江国の石田……戦国時代に詳しい者ならピンとくるだろう。そう、かの石田三成は、石田為久の子孫を名乗っているのだ!! ……とはいっても石田為久の墓は相模国の石田にあるから、本当かどうかはわからんが。

木曽義仲殿の恋人を奪っちゃった!?

木曽義仲殿には、巴御前(ともえ ごぜん)という女武士が、恋人兼郎党として仕えていたことは有名だな。その巴御前なんだけど……実は木曽義仲殿が討たれた後、鎌倉幕府に捕まって、和田義盛(わだ よしもり)に嫁いだんだ。それで生まれたのが鎌倉最強の武士、朝比奈(あさひな)三郎だ。

……しかしこの話、『源平盛衰記(げんぺい せいすいき)』という物語での話だし、朝比奈三郎が生まれた年と合わない。だからあくまで伝承上だが……史実イケメンから恋人を奪っちゃうなんて、やるなぁ、義盛……。

三浦一族の子孫が木曽……!?

三浦の系図には、木曽という姓の者がいる。木曽義仲殿を討った石田為久は、芦名為清の3男の子だが、為清の2男の子である為永(ためなが)が、木曽を名乗った。しかしこの「木曽」は、木曽義仲殿の本拠地があった信濃国(現・長野県)の木曽谷ではなく岩代国(現・福島県西部)の木曽村のことらしい。

だけど……実は信濃国の木曽にも三浦一族の者が、北条との戦に敗けて落ち延びたという伝承があるんだ。すごく面白い話だから、機会があればガッツリ語りたい。

▼ガイドブックもチェック
NHK 2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」THE BOOK

木曽義仲役、青木崇高殿について

ワイルドさとイケメン度が程よくミックスされている、ナイスキャスティング!!

源氏の棟梁(とうりょう)の座を争う頼朝のライバル

三谷幸喜さんが描く木曾義仲を生きること、そしてこの「鎌倉殿の13人」に参加できることは大きな喜びです。どうぞよろしくお願いいたします。

NHK_PRサイト 青木崇高のコメントより抜粋

うむ。こちらも青木殿が演じる木曽義仲殿の生きざまを見られるのを期待している!!

関連人物

父:源義賢 養父:中原兼遠
兄弟:源仲家、宮菊
妻:中原兼遠の娘、藤原伊子、ほか
子:木曽義高源頼家の妻、ほか

人物相関図:
『鎌倉殿の13人』予習にぴったり!源平合戦~鎌倉初期を相関図で解説!

▼漫画でわかりやすく
源平武将伝 木曾義仲 (コミック版 日本の歴史)

「鎌倉殿の13人」13人って誰のこと? 人物一覧

「鎌倉殿」とは鎌倉幕府将軍のこと。「鎌倉殿の十三人」は、鎌倉幕府の二代将軍・源頼家を支えた十三人の御家人の物語です。和樂webによる各人物の解説記事はこちら!

1. 伊豆の若武者「北条義時」(小栗旬)
2. 義時の父「北条時政」(坂東彌十郎)
3. 御家人筆頭「梶原景時」(中村獅童)
4. 頼朝の側近「比企能員」(佐藤二朗)
5. 頼朝の従者「安達盛長」(野添義弘)
6. 鎌倉幕府 軍事長官「和田義盛」(横田栄司)
7. 鎌倉幕府 行政長官「大江広元」(栗原英雄)
8. 鎌倉幕府 司法長官「三善康信」(小林隆)
9. 三浦党の惣領「三浦義澄」(佐藤B作)
10. 朝廷・坂東の事情通「中原親能」(川島潤哉)
11. 頼朝の親戚「二階堂行政」(野仲イサオ)
12. 文武両道「足立遠元」(大野泰広)
13. 下野国の名門武士「八田知家」(市原隼人)

■和樂web編集長セバスチャン高木が解説した音声はこちら

アイキャッチ画像:牧金之助『木曽義仲一代記』(県立長野図書館

書いた人

承久の乱の時宮方で戦った鎌倉御家人・西面武士。妻は鎌倉一の美女。 いわゆる「歴史上人物なりきりbot」。 当事者目線の鎌倉初期をTwitterで語ったり、話題のゲームをしたり、マンガを読んだり、ご当地グルメに舌鼓を打ったり。 草葉の陰から現代文化を満喫中。