花の無い果物と書く、「無花果」とは、いったい何でしょう?
答えは……「いちじく」!
私は、長らくこの果物が苦手でした。
ところが、たまたま移り住んだ兵庫県・川西市が、無花果の産地として知られた地域だったのです。
旬の季節になると、朝採りの完熟した無花果がスーパーに並びます。
その新鮮でつやつやしたフォルムを見た時、不思議と美味しそうに思えました。
こわごわ食べてみると…….。
爽やかな甘みで、とっても美味しかったのです! お蔭で苦手を克服することができました。
無花果の花は?
ところで、無花果は、どうしてこの漢字なのでしょう?
無花果は、咽頭花序(いんとうかじょ)と呼ばれ、実の中に無数の白い花をつけます。花弁が外から見えす、花をつけないように見えることから「無花果」という字が当てられたようです。ちなみに、無花果の中にあるつぶつぶが、花なんだそうですよ。
江戸時代から食べられていた?
旧約聖書には、アダムとイブが無花果の葉を身につけたと記されています。それほど長い歴史のある果物で、人類最古の栽培果実とも言われています。日本へは江戸時代に中国から伝来し、身体に良い不老長寿の秘薬として重宝されました。この時代の無花果は、現在市場に出回っているものよりも、形の小さいタイプだったようです。
縁起が悪いって本当なの?
私が子どもの頃、無花果を植えている家庭をよく見かけましたが、「無花果を植えると縁起が悪い」という噂話をよく耳にしました。これは、花が無いという漢字のイメージから、子宝に恵まれず、子孫が絶えてしまうという迷信のようです。その証拠に、花言葉は「子宝に恵まれる」「実りある恋」など縁起の良いものばかり。一つの木に多くの実をつけることが由来になっています。
干しいちじくは、栄養満点!
最近では無花果の入ったサラダや、タルトなど、無花果を材料に使うレストランやスイーツ店を見かけるようになりました。
生の無花果は、ちょっぴり苦手という方に朗報です! 無花果は生でも栄養価が高いですが、ドライフルーツにすると、効能がアップすると言われているのです! 私も生の無花果が苦手な時期は、ドライフルーツタイプを食べていました。消化吸収を助ける効果があるそうなので、食後に食べるのもいいかもしれません。一日に3、4粒程度がいいようですよ。
参考文献:JAグループ公式ウェブサイト:https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=85 デジタル大辞泉
アイキャッチ画像:シカゴ美術館より
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