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開いてはじまる扇子の話。尾上菊之丞さんと日本舞踊『二人椀久』

扇子は、風をおくる道具として知られています。それが伝統芸能の表現者にとっては必要不可欠なものとなります。なかでも日本舞踊家にとって、扇は最も大切な道具。持ち手の身体の一部にもなれば、心を映し出し、景色を描き出すことも。それほど重要なアイテムでありながら、ふだんはぴたりと閉じられ、じっくり拝見する機会は多くありません。

そんな扇子を見せてください、というお願いに答えてくれたのが、日本舞踊尾上流四代家元の尾上菊之丞(おのえ きくのじょう)さんです。名作舞踊『二人椀久(ににんわんきゅう)』で使われる扇子をご紹介くださいました。
塚田史香

新橋芸者衆にとって憧れの舞台「東をどり」。第百回を未来への架け橋に【尾上菊之丞インタビュー】

「東をどり(あずまおどり)」が、今年5月で100回目の開催を迎えます。東京を代表する花街(かがい)のひとつ、新橋の芸者衆による舞踊公演です。

新橋芸者の皆さんは、日々、一見(いちげん)さんお断りの料亭でお客さんをもてなし、歌に踊りといった芸を披露しています。「誰もが気軽に」がもてはやされる時代に、限られた人にだけに扉を開いてきたお座敷文化。そこで磨かれた「芸」と「綺麗」を、「東をどり」で観ることができるのです。

新橋芸者衆の踊りの“師匠”のひとり、日本舞踊尾上流四代家元の尾上菊之丞(おのえ・きくのじょう)さんに、「東をどり」の見どころをインタビュー。振付を手掛ける「お好み」に込める思い、新橋芸者衆への敬意、そして花柳界に身をおく者としての矜持と、だからこその歯がゆさとは。
塚田史香

25絃の箏が結ぶ古典と現代。箏曲家・中井智弥×日本舞踊家・尾上菊之丞、伝統文化の協奏

尾上菊之丞(おのえきくのじょう)さんは、日本舞踊家です。尾上流四代家元としてお弟子さんの指導にもあたる一方で、歌舞伎、花柳界、歌劇、アイスショーなど舞台の演出や振付にも携わっています。そんな菊之丞さんが「降り注ぐメロディにワクワクした」と惚れ込むのが、箏曲家の中井智弥(なかいともや)さんです。紡ぎ出すメロディは、古くからある箏の音色でありながら清新。菊之丞さんが演出をした新作歌舞伎『刀剣乱舞』では、中井さんの箏曲が話題となりました。実は中井さんは、一般的に「箏」と呼ばれる十三絃の箏とは別に、二十五絃の箏のプレイヤーでもあるのです。 2月には「源氏物語」がモチーフのオリジナル舞台、詩楽劇『めいぼくげんじ物語 夢浮橋』で共演するおふたりに、箏の表現の違いや新作歌舞伎での気づきを伺いました。
塚田史香

舞台は日常か非日常か。歌舞伎俳優・松本幸四郎×日本舞踊家・尾上菊之丞、伝統文化の“隣の芝生”

尾上菊之丞(おのえきくのじょう)さんは日本舞踊家として自ら舞台に立つ一方、家元としてお弟子さんを指導し、日本舞踊を軸に歌舞伎、新橋や先斗町の花柳界、宝塚歌劇団やOSK歌劇団、アイスショーなど幅広いジャンルの舞台に携わっています。そんな菊之丞さんが「兄のような存在」と話すのが、歌舞伎俳優の松本幸四郎(まつもとこうしろう)さんです。 幸四郎さんは現在、新橋演舞場にて歌舞伎NEXT『朧(おぼろ)の森に棲(す)む鬼』に出演中。2025年1月は歌舞伎座『壽 初春大歌舞伎』にて『陰陽師 鉄輪(かなわ)』や新作歌舞伎『大富豪同心』に出演されます。そのいずれの作品でも幸四郎さんと菊之丞さんは、演者、振付、演出など様々な形でクリエイションを共にされています。 日本舞踊と歌舞伎、隣りあう芸能の担い手としてお互いに“隣の芝生”をどのように感じているのでしょうか。おふたりの関係性を紐解く対談となりました。
塚田史香

人間の「生」を笑いで描く。日本舞踊家・尾上菊之丞×狂言師・茂山逸平、伝統文化の“隣の芝生”

尾上菊之丞(おのえきくのじょう)さんは日本舞踊家です。舞踊家として舞台に立ち、家元として指導にあたるだけでなく、歌舞伎、宝塚歌劇団やOSK歌劇団、アイスショー『氷艶』など幅広いジャンルの振付や演出を手掛け、日本舞踊の魅力を発信しています。そんな菊之丞さんが、京都大蔵流の狂言師・茂山逸平(しげやまいっぺい)さんと開催する二人会が『逸青会』です。2009年にスタートし古典作品の上演と、日本舞踊と狂言を融合した新作の発表を続けて15年。ジャンルの垣根をこえて創作を共にしてきたおふたりに、日本舞踊、狂言に感じる魅力と「はじめの一歩」をテーマにお話しいただきます。“隣の芝生”への嫉妬と敬意とは?
塚田史香

祈るために踊る。映像舞踊作品「地水火風空 そして、踊」が配信!尾上菊之丞さんインタビュー

新居 典子

世界初デザイン!新橋演舞場100周年を祝う新緞帳「舞」に息づく踊り手のスピリット

東京都中央区銀座にあります新橋演舞場は、今年100周年を迎えました。この記念の節目を祝って、資生堂が32年ぶりに寄贈した緞帳が注目を集めています。古くから続く劇場との関わりや、「舞」をモチーフとした斬新なデザインの誕生秘話を、修祓式(しゅばつしき)とその後の直会(なおらい)で関係者からお伺いしました。
瓦谷登貴子

「陸奥守吉行を歌舞伎の舞台に顕現させて」中村歌昇が語る、あの時あの舞台の“こしらえ”

歌舞伎では、衣裳や鬘(かつら)、小道具を身に着けた役の扮装を「拵え(こしらえ)」と言います。役により印象がガラリと変わり、様々な表情をみせる歌舞伎俳優の皆さんに思い出の拵えや気分がアガる衣裳、そのエピソードを伺います。

第13回は、播磨屋一門の立役として存在感を放つ中村歌昇さんです。注目の歌舞伎『刀剣乱舞(とうけんらんぶ)』の第二弾、『東鑑雪魔縁(あずまかがみゆきのみだれ)』では、刀剣男士の陸奥守吉行と、源実朝の二役を勤めます。陸奥守吉行の役作りについて、そして歌昇さんが「悔しさ」を思い出す拵えについてお話を聞きました。
塚田史香

幅広い年代に刺さる!?スタッフ厳選2025年度上半期公開記事!

和樂web編集部

自然と自分に出会う時が来る。尾上右近さんに聞く、あの時あの舞台の“こしらえ”

歌舞伎では、衣裳や鬘(かつら)、小道具を身に着けた役の扮装を「拵え(こしらえ)」と言います。役によりガラリと印象を変えて様々な表情をみせる歌舞伎俳優さんに、思い出の拵えや気分がアガる衣裳、そのエピソードを伺います。第13回は、尾上右近(うこん)さんです。
塚田史香

「えー!」と思わず声が出たことも。祖父・三笠宮殿下の「日本舞踊」のお姿【彬子女王殿下が次世代に伝えたい日本文化】

連載 彬子女王殿下

夢かうつつか…中村鷹之資が語る『二人椀久』と、亡き父・富十郎への思い

長唄舞踊『二人椀久』は、“ににんわんきゅう”と読みます。 主人公の名前は椀屋久兵衛、通称「椀久(わんきゅう)」です。椀久は裕福な商人でしたが、遊女松山に入れあげ、あまりの放蕩ぶりから座敷牢に押し込まれるも脱走し松山の幻と出会って……というストーリーがあります。 この作品を、現在の人気に引きあげたのは歌舞伎俳優の五世中村富十郎(1929~2011)と四世中村雀右衛門(1920年~2012年)でした。その富十郎を父にもつ中村鷹之資さんが、10月にご自身の勉強会『第八回 翔之會』ではじめて『二人椀久』を踊ります。鷹之資さんに作品の魅力、富十郎さんの椀久への思いを聞きました。作品の紹介とともにお届けします。
塚田史香

新作歌舞伎『刀剣乱舞』の衣裳も! 尾上松也が語る、あの時あの舞台の“こしらえ”

歌舞伎では、衣裳や鬘(かつら)、小道具を身に着けた役の扮装を「拵え(こしらえ)」と言います。役によって、衣裳によって、印象がガラリと変わる俳優の皆さんの、好きな拵えや気分がアガる衣裳、その思い出をご紹介します。 今回は、話題の新作歌舞伎『刀剣乱舞』で演出・出演をされる尾上松也(おのえまつや)さんにお話を聞きました。
塚田史香

電子レンジの電磁波を擬人化!?「踊ってみた」から始まった日本舞踊は、江戸時代のTikTok的存在だった?

小俣荘子

伝統芸能の革命児!『舞踊の大衆化』をテーマに進化を続ける西川流四世家元に直撃インタビュー

黒田直美

新橋演舞場八月新派公演から考える! 歌舞伎より近くておっさんずラブより遠い「お茶の間」

宇野なおみ

歌舞伎界のホープ!尾上右近さんの自主公演「研の會」徹底レポート

新居 典子

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